2014-04

最後に残る感情

不治の病を患い、長きに渡り、闘病生活を余儀なくされたペットと暮らしていると、一日でも長く多く生きてほしいと思う気持ちと、早く楽にならせてあげたいという、二つの相反する感情が募ってくるようなことがあります。

事実、そのようなペットが永眠したとき、飼い主さんは悲しみと安堵の入り混じった心境になられ、涙を流しながらも優しい笑顔でお見送りされるものであります。

 

この仕事をしていると、セレモニーの時間、見送る側の飼い主さんの、そんな複雑な心境を間近で感じ取れるものなのですが、ご家族でペットの思い出話をして、お笑いになられたと思えば、その後、急に涙ぐまれるようなことがあり、いろんな感情が交差していることが伝わってきます。

 

では、そのように、いろんな感情が入り混じるセレモニーの後、最後に残る感情とはなにか?

もちろん、それは人によっても違うかもしれません。

しかし、私がセレモニーを通じ、そのような飼い主さんを大勢見てきた中で、ほとんどの飼い主さんの最後に残る感情は「悲しみ」でもなく「安堵」でもないように感じるのです。

 

私がそんな飼い主さんを見て最後に伝わってくるのは「さみしい」という感情であります。

 

 

ペットはもう痛い思いも、つらい思いもしなくていい・・・

自分も看護をする日々からも解放される・・・

でも、やっぱり、どんな状態でも一緒に居たかったし、居てほしかった。

 

そんな複雑な思いが最後に残すのが「さみしさ・・・」なのかも知れませんね・・・

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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ヒョウモントカゲモドキの火葬

ここ数年、爬虫類の火葬依頼で一番多いのがヒョウモントカゲモドキという、大型のヤモリの依頼であります。

大型といっても日本のヤモリに比べてであり、平均して20センチくらいの爬虫類なのですが、その名の通り、体にヒョウのような斑点と愛らしい顔がトレードマークのかわいいトカゲです。

数年前までは、爬虫類の火葬依頼で、多かったのはイグアナだったのですが、特に、この1~2年、このヒョウモントカゲモドキのご依頼が急激に増加しており、昨年度は爬虫類の火葬依頼でイグアナの依頼件数を抜きました。

その背景にはどんな理由があるのか私なりに検証してみたのですが、まず、火葬の依頼があるということは、それだけペットとして大勢の人に飼われているということでもあります。

では、その人気の秘密はどこにあるのでしょうか?

 

火葬を依頼された飼い主さんにヒョウモントカゲモドキの魅力を訊ねると、皆さん一応に「かわいい」と、まず言われるのです。

もちろん爬虫類全般が苦手な方には理解できないことかも知れませんが、確かに真ん丸な大きな目が特徴のヒョウモントカゲモドキの顔はどことなくかわいいのです。

次にそのゆっくりとした動き。

とにかくスローで見てるだけで癒されるそうです。

後、爬虫類では珍しく、トイレを覚えるのもヒョウモントカゲモドキの人気の秘訣かも知れません。

最後に、これは爬虫類全般に言えることなのですが、匂いが無く無臭なので、動物特有の匂いが苦手な人でも抵抗なく飼えるようで、特に女性の飼い主さんが多いのもヒョウモントカゲモドの特徴であります。

 

このような理由が人気に繋がっているのかは定かではありませんが、聞けば、ガッキーこと女優の新垣結衣さんもヒョウモントカゲモドキを飼ってらっしゃるそうです。

 

いずれにせよ、亡くなったとき、火葬をしてあげたいと思われるペットは、ペットという枠組みを超えて、飼い主さんにとってはかけがえのない存在であったことであり、きっとヒョウモントカゲモドキには人をひきつける何かがあるのは間違いないと思います。

 

プレシャスコーポレーションの小動物専用の熱火葬炉で火葬を終えたとき、細部に渡って綺麗に残った遺骨を見て「本当にこんな小さなペットの骨であっても綺麗に残せるんですね・・・」と、飼い主さんは溜め息を漏らされたことがあります。

そして深く頭を下げて「ありがとうございました」と涙ながらに言ってもらえたとき、ペットは種類に関係なく、その人にとってはかけがえのない存在なんだと、私は強く感じるのです。

 

 

それと、これは私の素朴な疑問なのですが、モドキっというからには、別の正真正銘のヒョウモントカゲなるものがいるのでしょうか?

私はモドキしか見たことないのですが、どうなんでしょう?

もし存在するとしたら、モドキの人気に比べ全然マイナー過ぎですよね。

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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一番つらい仕事 後編

その日の夜、Fさんから電話があり「言うてたように明日の夕方の5時に妻と二人でそちらに伺います」と予定通り、翌日、シンちゃんのセレモニーをプレシャス会館で執り行うことになりました。

翌日、私と支配人は夕方までに、それぞれ、別のセレモニーを無事に済ませ、会館でFさんご夫婦の到着を待ちました。

 

時計が5時を少し過ぎた頃、Fさんご夫婦は車で来館され、助手席からFさんの毛布で包んだシンちゃんを抱いた奥さんが降りてこられたのです。

ひどく、落ち込まれておられると思っていた私は、意外にも笑顔で会釈された奥さんを見て、少しだけ、ほっとした気持ちになりました。

 

私はFさんご夫婦をセレモニーホールの方へ案内し、あらためて奥さんに自己紹介をしました。

「今日はよろしくお願いします」と丁寧に御挨拶された奥さんは、本当に上品な人で、奥さんというより奥様と呼ぶのがピッタリくるような凛とした雰囲気のある人でありました。

そして、奥さんはおもむろに「この方達?」とFさんにお訊ねになり、Fさんは「そうや」と短くお答えになられたのです。

何のことかわからなかった私と支配人はきょとんとした顔をしてお互いの顔を見合せたのですが、奥さんが抱いたシンちゃんを撫でながら「昨日、主人がこちらに寄ったとき、お二人共、シンちゃんを優しく撫でてくださったんでしょ?それを聞いて本当に嬉しかったんです。ありがとうございました」と頭を下げて言われたのです。

「いえ。」と私は恐縮しながら頭を下げ、支配人も無言のまま頭を下げていました。

奥さんは「昨日ね、主人が帰ってくる前から、シンちゃんのこと、もしかしてって予感めいたものがあってね・・・不思議と涙が出なかったんです。でね、主人に『火葬とかしてくれる霊園さん探さなきゃね』って言ったら『もう、見つけてきた』って言うんで、詳しく聞いたら、こちらのこと話してくれて、それで、その時にお二人がシンちゃんを撫でてくれたって聞いてね、私、それを聞いて、本当に嬉しくてね」と優しい表情のまま言ってくださったのです。

前日、私と支配人がのシンちゃんを撫でさせてもらったことを、奥さんが、これほどまでにお喜びになってくださったとは、思いもしなかったので「いえ・・・そう言ってくださって・・・はい。良かったです」と、私はしどろもどろになりながら、そのように言葉を返したのです。

 

 

奥さんとの柔らかい会話で始まったシンちゃんのセレモニーは終始、穏やかなものでありました。

出棺され、ご火葬が始まってからも、それは変わらず、Fさんご夫婦は待合室でも笑顔で会話をされていました。

 

そんなご夫婦を見た支配人は「僕、こんな穏やかなセレモニーになるって思っていなかったですわ」と自身の感想を口にしたのですが、それは私も同じであったので「そうやな。もっと奥さんが沈んだ状態で来られると思ってた」と答えた後、付け足すように「でも、二人とも悲しい気持ちなのは間違いないと思うで」と言いました。

「そうでしょうね。何て言うか、悲しい以上にほっとしたって言うか、きっと病気のシンちゃんとを見るのはつらい毎日だったかもしれませんもんね」と支配人がしみじみと言い、私は「そうやな。『楽なれてよかったって』って思う気持ちもあったかも知れへんな」と答えたました。

 

お二人は本当に仲の良いご夫婦のようで、お骨上げのときもずっと一緒に肩を並べて、シンちゃんの思い出話をしながら大切そうにシンちゃんの遺骨を丁寧にお骨壺に納めておられました。

 

全てのセレモニーが終わり、Fさんご夫婦は「今日は本当にありがとうございました」と頭を下げて言ってくださり、私と支配人も「いえ。お疲れ様でございました」とお辞儀をしたときでありました。

このまま、シンちゃんのセレモニーが穏やかに終わりを告げると思ったそのとき、奥さんがお骨壺を抱きしめながら、すすり泣くようにして肩を震わせたのです。

私は一瞬、何事かと驚くだけで、何の反応も出来ず、ただ、呆気にとられてしまい、それは隣に居た支配人も同じでありました。

 

「さあ帰ろう」とFさんが優しく奥さんの肩を抱くようにしながら助手席のドアを開け、奥さんをエスコートするように席に着かせたのです。

奥さんが助手席に座ったのを確認した後、Fさんは静かにドアを閉め、回り込むようにして運転席に座られました。

エンジンをかけたFさんは窓を下げながら「お世話になりました」と私と支配人に声をかけ、そのまま帰って行かれたのですが、奥さんは、最後までうつむいたままの姿勢であり、私と支配人は呆然と車を見送ることしか出来なかったのです。

 

Fさんの車が見えなくなっても私と支配人は言葉を失ったまま、その場に立ち竦んでいたのですが、支配人が「奥さん・・・きっと懸命に悲しみを堪えながら気丈に振る舞っておられたんでしょうね・・・」とポツリと言い、私も同感せずにはいられませんでした。

支配人の言った通り、奥さんは終始、笑顔を絶やさず、お見送りをされていました。

しかし、小さく(お骨に)なったシンちゃんを抱いて、初めて、シンちゃんが居なくなった実感が湧いてきたのかも知れません・・・

奥さんの心の変化を察することすら出来ず、淡々とセレモニーの進行を見守っていた私は自分の浅はかさに呆れてしまう結末になったのです。

 

そして「まだまだやな俺ら・・・」と私は吐き捨てるように言い、支配人は無言でうなずきました。

 

Fさんが言った「一番つらい仕事」とは本当にその言葉の通りであったに違いありません・・・

それをわかっていながら、私は結局、何一つFさん夫婦の立場に立って物事を考えれていなかったのです。

 

いろんな意味で、今回は忘れられないセレモニーになりました。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 

 



 

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一番つらい仕事 前編

その日の、夕刻時、訪問火葬のご依頼を無事に終え、会館に戻った私は、会館前で見知らぬ白髪の男性と神妙な面持ちで話をしている支配人の姿が目に入りました。

 

火葬車を車庫に停め、私は二人に歩み寄り、支配人に小さく「お疲れ様です」と声をかけた後、男性に「こんにちは」と挨拶をしました。

「お疲れ様です」と私に挨拶を返した支配人は男性に「うちの代表の野村です」と男性に告げた後「こちらFさんです」と私に男性を紹介してくれたのです。

 

支配人がFさんと紹介したこの男性に見覚えがなかった私は、過去に支配人がセレモニーを担当したペットちゃんの飼い主さんが納骨堂に参拝に来られたのかと思い「今日はお参りですか?」と二人に訊ねました。

すると支配人が「いえ。Fさんは通勤で毎日ここを通られるんですが、たまたま(ペット葬儀)の看板が目にとまられて、さっき、訪ねてくださったんですよ」と説明をしました。

支配人の説明では、まだ状況が把握できない私は「そう・・・なんですか」と曖昧な返事をしたのですが、支配人が補足するように「実はFさんは14歳になるヨーキーを飼っておられるんですが・・・ずっと闘病生活されてたようで、あの、つい先ほどですね・・・病院で・・・」と支配人はそこまで言ってその後の言葉を選ぶようにしながら言葉を詰まらせたのです。

支配人の説明はそれだけでしたが、私は咄嗟に状況を理解し「そうでしたか・・・」と返事した後、お悔やみの意味を込め、Fさんに頭を下げました。

 

Fさんは寂しげな表情を浮かべながら「いや・・・どうも。まあ、覚悟はしてましたんでね・・・これだけはしかたないです・・・」と力なくうなずいた後「でね、最後までちゃんと(お見送り)してやらんとあかんなって思いまして、そういえば、この辺にペットの葬儀屋があったなって思い出して、料金を聞きに寄ったんですわ・・・」と伏し目がちに言われました。

 

「そうだったんですか。あの、それで説明は?」と私は返事をした後、支配人に確認をするように訊ねたところ「はい。先ほど、セレモニーホールや納骨堂も会見学してもらって説明させてもらいました」と力強く答えました。

「ほんま安心しました。ちゃんとしてくれるとこやってわかりましたんで、明日の今くらい(夕刻)にお願いしよう思ってます」言われた後、Fさんはおもむろに車の方を見られたのです。

Fさんの視線の先が気になった私は「あの・・・Fさん。もしかして、ワンちゃんが車に?」と静かな口調で訊ねると、Fさんは「ええ。病院から引き取ってきた帰りにこちらに寄らせてもらったんで」と寂しげに笑顔をつくり言われました。

「あのお顔を見せてもらってもいいですか?」との私の急な申し出にも、Fさんは快く「どうぞ見てやってください」と承諾してくださり、車の後部座席のドアを開け、愛犬ちゃんを見せてくださったのです。

「病院で綺麗にしてもらったんですわ・・・エエ顔してるでしょ?」とFさんは目に涙をためて言われ、私は「はい」と、うなずきながら合掌をささげました。

 

Fさんが言われたように、愛犬ちゃんは本当に安らかな顔をしていました。

しかし、体は極限まで痩せ細り、闘病生活が過酷であったことを物語っていたのです。

 

「この子のお名前は?」と訊ねた私にFさんは愛犬の顔を見つめながら「『シンちゃん』って名前です」と優しい顔で教えてくださいました。

 

そして、Fさんに承諾をもらってから私と支配人はシンちゃんを撫でさせてもらったのです。

その光景を後方で見守っていたFさんは、笑顔のままであったのですが、目には涙が滲んでいました。

 

そして「ふ~」と溜め息を落とされた後「今から一番つらい仕事が待ってるな・・・」とやり切れないような口調で言われたのです。

私はすぐにその言葉の意味を察し「ご家族の方は(シンちゃんが亡くなったこと)まだご存じないんですか?」と訊ねました。

 

Fさんは無言でうなずいた後「家族いうても嫁はんだけですねんけどね・・・まあ病気なってからは、いつかこの日が来ると覚悟はしてたと思うんやけど・・・ほんまに大事に大事に育てて来よったんでね・・・」と後頭部を手で押さえながら噛みしめるようにして言われました。

 

Fさんのその言葉に私も支配人も何も返せず、ただ立ち竦むだけでありました・・・

 

そんな私と支配人に気遣うようにFさんは「パン」と太ももの辺りを軽く叩きながら笑顔を見せて「では、帰って嫁はんと相談してから(セレモニーの)詳しい時間を決めて電話します。おそらく5時くらいにお願いすると思います」と言われた後、車に乗り込まれ、帰っていかれたのです。

 

Fさんの車を見送りながら「本当に『つらい仕事』 でしょうね」と支配人がポツリと言い、私は無言でうなずきました。

 

私はこの仕事をしてきた中で、愛するペットの死を知るつらさと、知らせるつらさの両方を見てきました。

どちらがつらいと比べるものではありませんが、Fさんのような人は自分の悲しみより家族の悲しみを見るのがつらいと感じられる人であるのが、僅かな会話の中であっても伝わってきたので、今からの奥さんとの時間を思うと、胸が痛みました・・・

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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訂正すべき表現

一週間前、このブログ{迷子になったペットを探してくれる人}で紹介させていただきました、ペット探偵のNさんのことでありますが、ブログを読んでくれている私やプレシャスコーポレーションのスタッフの友人や知人を中心にかなりの反響がありました。

また、ブログを読まれた一般の方からもNさんの連絡先を教えてくださいと、お電話、またはメールで問い合わせもあり、あらためて、その関心度の高さに驚いた次第であります。

お問い合せをしてくださった人にお中には、現在、本当にペットがいなくなってしまい困っておられる飼い主さんもいらしたのですが、そのような人の話を伺うと、ペットが、ある日、突然、居なくなるというのは、私が考えている以上につらいことであるのだと、強く感じることとなったのです。

私はペットが居なくなることを、ブログで「迷子」と表現しましたが、当事者の話を聞くと、とてもそんな生易しい感覚ではなく「失踪」や「行方不明」という言葉が当てはまるのではないかと感じるほど、悲痛なものでありました。

事情を理解したうえで、私は現時点で行方不明になったペットを探されている飼い主さんにNさんの本名と連絡先を、Nさんの承諾を得てから教えることにしたのです。

 

現在、ペットを探されている飼い主さんは、すでにビラや自身または知人に協力してもらい、HPで呼びかける等、自力による捜査をされている方ばかりであったのですが、その、ほとんどの飼い主さんが探偵という専門職の人には依頼されたことがないということも知りました。

もちろん、皆さんもペット探偵というのがあるのをご存じではあったのですが、やはり、不透明な捜査活動と高額な費用から、依頼するのをためらってしまい、結果、自力で探す道を選ばれたのです。

 

そのような日々の中で、お問い合せしてくださった方のほとんどが、何らかの理由で私のブログを知り、日頃から読んでくださっている方達であり、皆さんは口を揃えたように「野村さんが推薦されるような探偵さんなら、一度、相談してみたい」と言ってくださったのです。

そのことで私は、あらためて「信頼」というのは、本当に大切なことであると同時に重い責任の上に成り立つことであると再認識することになりました。

 

もちろん、私も会社のスタッフブログにNさんのことを書いたのには、それを裏付けるNさんへの信頼があったことに言うまでもなく、自信を持って推薦できる人であるのは間違いありません。

 

ですので、私も、自分が紹介したからには責任を持って、その成り行きを見守っていこうと思っています。

 

最後に、会社のフリーダイヤルに行方不明のペットの相談の電話をくださった皆様にお願いがあります。

フリーダイヤルは葬儀申し込みの専門ダイヤルでもあるので、お手数ではありますが、行方不明のペットの捜査の相談は下記のメールフォームにてお問い合せください。http://www.precious-corporation.com/info/

 

 

私、野村の方から必ず折り返し連絡させていただきます。

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



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意見の対立

ペットが亡くなったとき、飼い主さん家族の間で意見が対立するときがあります。

まず、最初に対立するのは、ペットの葬儀・火葬をするか否かであります。

 

世間では、いくら長年一緒に暮らした家族同然のペットといえ、人間と同じように葬儀や火葬まで、する必要はないという考えの人がいるのも事実であります。

そのことを裏付けるように、当社でペット葬儀を執り行ったとき、家族全員で参列されるということは、それほど多くありません。

そのような中には、旦那さんに内緒で、旦那さんがお仕事に行かれた間に、こっそりペットの火葬依頼をされる奥さんや、両親と意見が対立した結果、子供達だけでペットの火葬に立ち会われたことも、過去にはありました。

 

もちろん、家族間で対立があったことをセレモニーの席で我々、葬儀屋に話される人は、それほど多くないので、実際は私が思ってる以上に家族間での多少の意見の相違はあるのかも知れません。

 

その次に、家族の意見が大きく分かれるのは遺骨の処遇についてであります。

人間の場合、個人、合同に関わらず、お墓に納められるのですが、ペットの場合、人間と違い、最終的にお墓に納めるという文化が、まだまだ確立されていないこともあり、どのようにするか家族間で意見が分かれることがあるのです。

 

これは世代間によっても大きく意見が分かれるものであるのですが、比較的、若い世代の飼い主さんはペットの遺骨を形見として、ずっと傍に置いておきたいと思われるのに対し、ある程度の年配層の飼い主さんは遺骨は家に置いておくものでないと考える人が多いように感じます。

 

ご火葬後、よく、そのことで意見が対立しているご家族に私個人の意見を求められることもあるのですが、私自身は最終的に遺骨は土に還すことが、一番、自然なことであるという考えであることを伝えたうえで、その期日については、家族全員が納得できるまで話し合ったほうがいいですよと付け加えるようにしています。

そのうえで、プレシャスコーポレーションでは永代供養を承った場合、追加料金がかからないことを説明し、有効期限の設定されていない永代供養カードをお渡しするようにしています。

遺骨の処遇について、多少なりとも意見が違った場合でも、追加料金がかからず、期日も設定されていないという選択肢が増えたことにより「まあ、今後、ゆっくり家族で話し合って決めよう」と、家族間で、一度、意見がまとまることになり、穏やかな気持ちで、セレモニーを終えられるのです。

 

近年、人間の霊園では、急激にお墓離れが進んでおり、苦肉の策として、ペットの遺骨を受け入れる霊園も増えてきていると、よく耳にします。

人間が減ったからペットもという考え自体に私は不快感を感じるのですが、それでも、ペットの遺骨を受け入れてくれる霊園が増えることは良いことだと思っています。

後はお墓離れの原因にもなってる費用のことを少しは霊園業界も改善してもらえれば、言うことないのですが・・・

 

古い体質が蔓延る業界でもあるので、そう易々とは変われるものではないかも知れませんね。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 



 

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安らかな最期を迎えるために

プレシャス会館には仏壇や位牌などの供養品を販売しているコーナーがあるのですが、その、すぐ隣にはペット専門の酸素ボックスが展示されています。

一見、酸素ボックスは葬儀会館とは、一番、無縁な物であり、セレモニーに訪れた人達からも「なんで酸素ボックスを展示されているのですか?」と質問されることがあります。

 

もちろん、私も亡くなったペットに酸素ボックスは必要がないのは百も承知しています。

 

それなのに、私が酸素ボックスを展示するのには理由があるのです。

 

まず第一に酸素ボックスの存在を飼い主さん達に広く知ってもらいたいと思う気持ちであります。

酸素ボックスはすごく、専門的な道具であるので、扱うのが難しいと思われがちですか、実にシンプルかつ安全な医療機器であり、女性の方でも簡単に使いこなせます。

買えば高価ですが、今はレンタルが主流であり、必要な期間だけ借りることが出来ます。

設置や取扱いの説明も専属のスタッフさんがやってくれるので、頼んだその日から使うことが可能であります。

 

次に、私が酸素ボックスを推奨するのは、その有効性からであります。

酸素ボックスはペットの疲労の回復にも有効ですが、やはりもっとも酸素ボックスを必要とするのは病気のペットちゃん達であります。

病院でも、入院中のペット達は酸素ボックスに入って過ごすことが多く、医師の話によると、新鮮な酸素を補給することで、回復が早く、なによりも、ペットの体ににかかる負担が少なくてすむと言っておられました。

 

それと、これは葬儀屋である私の個人的な感想なのですが、重い病気を患い、医師から余命宣告をうけたペットちゃん達が最期の時を迎えたとき、酸素ボックスで息を引き取ったペットちゃん達は安らかな顔をしていることが多いと感じるのです。

事実、そのようにして、ペットの最期を看取った飼い主さんの話を伺うと「眠るようにして逝きました」と言われることが、ほとんどであります。

 

これは見送る側の人間のエゴかも知れませんが、やはり、最後のお別れとお見送りをするとき、ペットには安らかで、穏やかな顔を見たいと思うものであります。

 

その想いから、私は葬儀会館内に酸素ボックスを展示しているのであり、訊ねられた場合は実際に稼働して、その有効性を説明させてもらっています。

 

 

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不謹慎なことではありますが・・・

前回、三回にかけて書かせていただいたペット探偵のNさんとのことでありますが、その中で、私とNさんが握手を交わした場面がありました。

ブログを読まれた方の中には、セレモニーの当日なのに、随分、不謹慎だなと感じた人もいたかも知れませんが、あのときは自然とそのようになってしまったのであります。

 

ペット葬儀といえど、大きな枠組みで見るとペット業界であることには変わりありませんが、このペット業界も年々、拡大しており、実に多種多様な業界になりました。

ペットショップはもとより、ペットレストランや、カフェ。それにホテルやペット専門のエステサロンまであり、また、ブリーダーさん、トレーナーさん、シッターさん、獣医さん、トリマーさん等、ペットに携わる各分野の専門職も確立されています。

 

私も仕事を通じ、ペット業界に身を置くありとあらゆる人達とお知り合いになってきたのですが、そのような中で、ペット探偵のNさんのように「この人と会えて良かった」と思える人は、実はそんなに居ないのが正直なところです。

 

むしろ、がっかりとは言いませんが、話をすればするほど、残念な気持ちになるような人もいます。

詳しくは書きませんが、どちらかと言うと、そのように感じる人のほうが多いのかもしれません。

 

だから、Nさんのように心から動物を愛し、その愛情が基本となって仕事をされている人に出会ったとき、とても嬉しくなるのです。

過去、ペットのセレモニーを通じ、知り合った業界の人で、当ブログにもよく登場するペットシッターの萬本さんがいましたが、萬本さんも、知り合えて良かったと思えた一人であり、やはり萬本さんとも、萬本さんのペットの葬儀の日であるのに関わらず、握手をした記憶があります。※過去ブログ{不信感から始まるセレモニーで}参照。

 

そんなNさんや萬本さんも私と同じようなことを口にされていました。

つまり、ペット業界の人と話をすると、知らなければ良かったと残念に思うことが多いと。

 

そして、そんなペット業界の中でも、もっとも信用度が低いのが私が身を置く葬儀業界であるとも言っておられました。

悲しいことではありますが、これは現実であり、誰が悪いわけでもなく、私達ペット葬儀業界の責任であります。

二人の意見は、そのまんま、世間の評価でもあり、これを覆すのには、葬儀業界全体が高い意識を持って改善していくしか方法が無いのかもしれません。

 

少し話は逸れましたが、そのような日々の中で、共感しあえる業界の人との出会いは貴重なことであり、それゆえに、喜びが大きいのだと私は感じるのです。

その結果、不謹慎とわかりつつ、握手を交わしたのかも知れません。

 

もちろん、そのように素晴らしい信念のもと、ペットに携わるお仕事をされているのはNさんや萬本さんだけではありません。

病院のお医者さん以上にペットの体調の異変に気付くのが早いトリマーさんや高い志しを持った動物保護の活動家さんもいます。

 

いずれ、機会があれば、このブログで、そのような人達を少しずつご紹介していけたらと思っています。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 




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最終章 迷子になったペットを探してくれる人

飼い主さんを待つ間、会館は重い空気に包まれていました。

プレシャスのスタッフもNさんも、心なしか、飼い主さんが到着する時間が近づくにつれ、口数は減っていましたが、私は、その間も、Nさんの仕事について想像を膨らませながら、あれこれ考えを巡らせていたのです。

 

考えれば考えるほど大変な仕事だ・・・いくら考えても、どうやって迷子の猫に行き着くのか・・・ましてや今回のように猫ちゃんが亡くなっていたような場合はなおさらだ・・・おそらく私達、素人には想像もできないくらい、途方もない地道な事を積み重ねていく仕事であるのは間違いない・・・

 

私はそんなことを考えながら、飼い主さんの到着を待つNさんの横顔を眺めていたのですが、その時、不意に、もう一つ、素朴な疑問が頭を過りました。

それは、探偵さんはこのような悲しい結果(捜索依頼があったペットが死後発見の場合)のときに、その都度、葬儀にも参列されるのかという疑問であります。

 

私はすぐにその疑問をNさんに「あのNさん。今回のようなときは、毎回、そのペットの葬儀にも立ち会われるのですか?」と訊ねました。

Nさんは、少し間を置き「僕は時間の許す限りそうしてます。でも、うちの事務所(Nさんの所属する探偵事務所)では、たぶん、そうしてるのは僕だけです」とお答えになられました。

「そうですよね・・・普通はそこまでされないですよね・・・Nさんはなぜ?」と私は、控え目な口調で聞いたところ、Nさんは遠くを見るような目をされて「やっぱり・・・申し訳ない気持ち・・・ですかね・・・」と言われたのです。

「申し訳ない?なぜそう思うのですか?だってNさんはペットが亡くなったこととは無関係じゃないですか」と私は間髪入れずに言いました。

Nさんはうなずきながら「はい。それはそうですけど・・・ただ、もっと早く見つけてあげれたら命を落とすことはなかったかもしれないじゃないですか・・・そう考えると、死んだペットちゃんにも飼い主さんにも、本当に申し訳ない気持ちになるんです・・・」と言葉を詰まらせたのです。

 

Nさんにそう言われ、私は聞いた自分が恥ずかしくなりました。

この人は探偵として優秀である前に人間として尊敬に値する人だ。

私は、このとき心底、そう思ったのであります。

 

「じゃあNさんは今回も事務所の指示ではなく、ご自身の意志で参列されたんですか?」と私は確認するように訊ねました。

「もちろん。事務所もそこまでする必要はないという考えなんで、ここ(プレシャス会館)まで来る交通費も自腹です」とNさんは少しおどけたような表情で、そう言われたのです。

「自腹ですか?経費ではなく?」と私は驚きを隠さず聞き返しました。

「はい。今回は特に飼い主さんのショックが大きかったので、最後まで見届けようと思い、大阪に残りました。ですから宿泊代も自腹です」とNさんは、あたかも、そうするのが当然だと言わんばかりに言われたのです。

私は感心と共感が入り混じったような感覚の中、言葉を返すことも出来ず、ただ、黙ってNさんを見ていました。

そしてNさんは続けるように「本当に今回は猫ちゃんが居なくなった経緯も含め、不運の連続で、飼い主さんのことを考えると、いたたまれない気持ちでいっぱいです・・・ひどく傷心しておられるんですよ・・・だから発見したからといって、これで役目は終わったとは考えられなかったんです・・・」と言われました。

「私も飼い主さんから葬儀の依頼の電話をもらったとき、かなり落ち込んでおられるのがわかりました」と私が伝えたところ、Nさんは、二度ほどうなずきながら「はい。もう何も考える余裕がないくらい落ち込まれています。それでも、猫ちゃんの葬式だけはしてあげないといけないって、思っていらしたんです。でも、葬儀会社を選ぶ気力が残っておられなかったようなんで、私がプレシャスさんを推薦したんです」と言われたのです。

Nさんの最後の言葉を聞いた私は驚きを隠さず「ええ!?そうなんですか?Nさんはどうして当社のことをお知りになったんですか?と訊ねました。

「はい。僕も仕事柄、関西にも知人がいて、それで、知人達に『信頼できるペット葬儀会社を教えてほしい』と訊ねたんです。そしたらプレシャスさんの名前が挙がって、ホームページや野村さんのブログも読ませてもらいました。それで『ここなら間違いない』と判断して飼い主さんに推薦したんです。

 

私はNさんの言葉を聞いて胸が熱くなっていくのを感じていました。

Nさんのような人に会えたこと。そして、こんな素晴らしい人が当社を推薦してくれたことが素直に嬉しく、私は無意識に右手を差し出していたのです。

Nさんは、きょとんとしながらも、そんな私につられるように右手を出され、私とNさんは握手を交わしました。

 

私は「すいません。こんなときに握手をして。当社を推薦してくれたお礼というよりも、Nさんのような人に会えたことが嬉しいです」と私は本心を伝え右手に力を込めました。

Nさんも「いえ。こちらこそ。本当に野村さんのような人がやっている葬儀会社で良かったです。安心してクライアント(飼い主)さんの猫ちゃんのこと、任せられそうだと思っています」と、右手を強く握り返してくださったのです。

私はこのとき、何とも表現しがたいくらい、熱いものが込み上げてきて、頬の辺りまで鳥肌が立ったのを覚えています。

 

それから10分後、飼い主さんが会館に見えられ、猫ちゃんのセレモニーは悲しみの中、執り行われたのであります。

私も、Nさんのように最後まで猫ちゃんのお見送りを見届けたかったのですが、ご指名をいただいていた別のセレモニーの時間になったので、後は支配人に任せ、会館を出ました。

 

会館を出る前、Nさんと「いつかゆっくりお話しをしましょう」と再会を約束し、私はセレモニーに向かったのです。

 

この事を機に私とNさんはお互い、良き相談相手となり、連絡を取り合うような間柄になりました。

もちろん、仕事の分野は違いますが、ご依頼者さんからペットの相談をされるということは共通している部分もたくさんあり、特にNさんが関西でご依頼があるときは出来る限りの協力を申し出ています。

 

Nさんは、ご依頼があれば、日本全国、どこでも飛んでいき、迷子になったペットを探しておられます。

そんなNさんが私に言った一番、心に残る言葉を紹介さえていただきます。

それは私が「やっぱり一番つらいのは死後発見のときですか?」と訊ねたときにNさんが言われた言葉であります。

私の質問に

「もちろん死後発見はつらいです。飼い主さんにとっても最悪の結果であることは間違いありません。でも、僕が一番つらいのは見つけられなかったときなんです。見つからないということは、飼い主さんによっては『どこかで生きている』と希望を持てることでもあるのですが、同時にいつまでも待つことになりますよね。そんな飼い主さんを見ると、本当に申し訳なく、つらくなるんです」

Nさんは、そう言われたのです。

 

そして、Nさんはその言葉を裏付けるように、契約期間に発見できなかったペットを、オフのとき、自分に時間とお金を使って、捜索活動を続けておられるのです。

 

Nさんの活動はお金や名誉のためではなく、ただ純真に迷子のペットちゃんと飼い主さんの再会を実現させてあげたいという、その一点だけであります。

 

私の中でのNさんは、もはや優秀な探偵さんという位置付けではありません。

心から尊敬できる人物であります。

 

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 

※今回のブログは飼い主さんの了解を得ていませんので、猫ちゃんの亡くなった経緯及びNさんの捜索活動の詳細についてはふせさせてもらいます。



 

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続 迷子になったペットを探してくれる人

あの探偵さんと気付き、私は思わず「あ!」と声を出してしまい、すぐに「もしかして、何年か前にテレビに出られたことありません?」とNさんに訊ねたところ、Nさんは少し照れたように、うつむきながら「はい。出ました」と言われたのです。

「やっぱり・・・でも本当に実在する探偵さんだったんですね。私、どうも疑り深い性格でして、迷子になった猫なんて探せるわけないと思ってたんで、番組自体がフィクションだと思ってました」と私は正直に思っていたことを伝えました。

唐突な私の言葉にも、Nさんは「ほとんどの人にそう言われます。僕も自分がこの仕事やっていなかったら、同じこと思ってると思います」と穏やかな表情のまま、そう言われたのです。

そして、Nさんは続けるように「実際、依頼者の飼い主さん達も、半信半疑で依頼されていると思います。だから、ペットちゃんを見つけたとき、本当に感謝してくださるんですよ。」と人懐っこい笑顔を浮かべて言われました。

しかし、次の瞬間、Nさんは現実に戻ったように表情を曇らせ「だから、逆に今回のような死後発見(探していたペットちゃんが亡くなった状態で発見されるとき)のときは、とてもつらいんですよ・・・」と唇を噛みしめられたのです。

 

「確かに・・・その一報を飼い主さんに伝えるのはつらいですね・・・」と私は溜め息を吐き出しながら言い、Nさんも、私とNさんの会話を隣で聞いていた支配人も無言でうなずいていました。

 

沈黙に包まれた会館の時計は予定の時間を10分ほど過ぎていたのですが、飼い主さんはいっこうに現れる気配がなく、Nさんは携帯を出し「一度、電話してみます」と言って席を立たれました。

 

電話をかけながら会館の外に出られたNさんの後ろ姿を見つめながら、私は支配人に「大変な仕事やろな・・・探偵って・・・」とつぶやくように言いました。

支配人も息を吐き出すように「ですね・・・でも、あんなちゃんとした人がしてるんですね。僕、もっといい加減そうな人がやってるイメージをもってました」と言ったので「わかる。いい加減というか胡散臭さそうな人間が道楽感覚でやってるように思ってた」と私も自身の持っていた印象を支配人に述べたのです。

 

それほど、実際に話してみたNさんは自分の探偵という職業のイメージと、かけ離れた人でありました。

というより真逆と言えばいいのか、穏やかな口調で誠実そうな人柄が、そのまま表情にも表れているような人だったのです。

しかし、それだけではなく、秘めたる熱い思いというのか、依頼をうけたからには、何が何でもやり遂げるという、強い信念のようなもを私はNさんから感じていました。

わずか数分、会話を交わしただけなのに、Nさんからは、それらが伝わってきたのです。

 

外に出られたNさんは飼い主さんと連絡が取らないようで、時折、携帯電話のモニターを確認しながら、何度も遠くを見るように首を伸ばして道路の先を見ておられました。

その時、携帯に着信があったようで、Nさんは携帯電話を耳にあて、二三、言葉を交わした後、電話を切りながら会館に入ってこられ「今から出るそうです。すいません、少し遅れるようなのですが、大丈夫ですか?」と申し訳なさそうに言われたのです。

 

「そうですか。構いません」と私は笑顔で答えた後、Nさんに「どうぞこちらでお待ちください」とソファーのあるスペースに案内しました。

 

Nさんがソファーに座られた後、同じように側面の椅子に腰をかけた私は、失礼だと思いながらも「あのNさん。こんなときに聞くのもなんですが、一つだけお仕事のこと質問してもいいですか?」と恐縮しながら言ったところ、Nさんは「はい。なんですか?」と快く承諾してくださったので、私はどうしても聞きたかったことを訊ねたのです。

「あのNさん。吠えたりして、比較的目立つ、犬ならまだしも、猫って町に溶け込むっていうか、物陰に隠れる習性があるじゃないですか。近くに居ても、わからないくらい気配とかないですよね?なのに、いったい、どうやってそんな猫を探し出すんですか?」と、素朴な疑問を投げ掛けたのです。

 

Nさんは、ゆっくりうなずきながら「確かに犬に比べ、猫を探すのは大変です。小さな隙間でも入って行っちゃうし、簡単に塀伝いで他人の家の庭とかに身を寄せてることもありますからね」と言われたので「ですよね。想像するだけでも、大変やと思います。なんか七つ道具とかあるんですか?」と訊ねた私に「はい。専門道具はあります。かなりの量なんで、今日はここに来る前に駅のロッカーに入れてきたんですけど」と言われました。

「どんな道具なんですか?ハイテクな物なんですか?」と私は好奇心を抑えられず聞きました。

「まあ中にはハイテクと呼べるような物もありますけど、捕獲機とか市販でも売ってるような道具がほとんどです。テレビに出たときはハイパースコープをかけて探索してましたけど、あれはテレビ局のスタッフの人に頼まれたからやっただけで、普段はほとんど使用しません。実際にあんな物かけて街中をうろついていたら不審者と思われて住民の人に通報されちゃいますよ」とNさんは苦笑いを浮かべたのです。

「じゃあどうやって探すんですか?」と私は、さらに質問をしました。

 

Nさんは一呼吸置いた後、静かな口調で「もちろん、探す動物の習性を熟知していることが大前提でありますが、結局のところ、足で稼ぐことになります。どんなに最新の機能が装備された道具であっても、それはあくまでも補助でしかないんですよ。迷子のペットを探しだすのは『絶対に見つける』という強い意志であって、それに優る道具なんてないんです」と力を込めて言われたのです。

そう言いながら握りしめたNさんの拳からは気迫にも似た強い信念が滲んでいました。

 

足で稼ぐ。その言葉を聞いた私はあらためて、自分が探偵さんという職業に持っていた曖昧なイメージとは、また別の(カッコイイ)というイメージからもNさんは程遠い人だと感じました。

 

別に私はNさんがカッコ悪い男性と言いたいわけではありません。

むしろ、Nさんはスマートで爽やかなスポーツマンを連想させるような素敵な男性でありました。※(実際にNさんは元プロのスポーツ選手だったことを最近知りました)

私が言いたいのは、映画やドラマに出てくるようなクールでチャライ探偵とは違うという意味であります。

 

おそらくNさんの引き締まった体は、日ごろの地道な探索活動で培われたものであるのだと私は理解したのです。

 

今回も依頼をうけ、東京から不慣れな大阪の町を、限られた手がかりにも関わらず、豊富な知識と経験を頼りに一日中歩いて猫ちゃんを探していたのでありましょう。

真冬というのにNさんの日焼けした顔と擦り減った靴がそのことを物語っていました。

 

結果、Nさんは猫ちゃんを見つけたのですが、不運にも猫ちゃんは何らかのトラブルに巻き込まれ、息絶えた状態で発見されたのです・・・

 

 

 
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

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