涙の謝罪

過去にこのブログで何度も触れてきたことではありますが、私達、ペット葬儀業界に良い印象を持たれていない人の割合は、世間一般的に見て、けして少なくないのが現状であります。

特に、初めて、ペットの葬儀及び火葬をご依頼されるとき、多少なりとも、不安な気持ちのまま予約をされるもので、そのようなご依頼者さんの中には、その不信感から、セレモニーの当日は、我々、葬儀会社の人間に、まったくと言っていいほど、心を許さない状態になられることもあります。

その結果、ピンと張り詰めた緊張感の中でセレモニーが進行していくようなことになり、その間は、飼い主さんと、必要最低限の会話しか交わさないことも珍しくありません。

 

二年前の夏、白血病を患い、わずか4歳で永眠した猫のシャンちゃんの飼い主さんであるKさんも、そのように不信感と警戒心を強く持たれたままセレモニー当日を迎えられたお一人でありました。

Kさんは、お電話でご依頼の予約をされたときから(個別での火葬なのか?)(火葬の時間は立会いが可能なのか?)(お骨は自身の手で収骨できるのか?)の三点を、繰り返し質問された後、最後に「しつこいようですが、本当にずっと立会いできるんですね?」と念を押すように聞かれたのです。

「はい。間違いありません。ずっとお立会いしていただけます」と私も語尾を強めて返答しました。

「では、明日の夕方5時にお待ちしています」と言って、Kさんは電話を切られました。

 

電話でのKさんからは、明らかに我々ペット葬儀屋に対する不信感が伝わってきました。

しかし、初めて、ペットの火葬をご依頼される方は、多少なりとも不安になられるものであり、このようなことは珍しいことではありません。

私は(セレモニーが全て終わったときは、必ず納得してくださる)と自分に言い聞かせるようにしながらパソコンで明日の天気予報を確認しました。

 

 

セレモニー当日。

午後からは天気予報の通り、強い雨になりました。

火葬車は多少の雨なら問題なく稼動できるのですが、Kさんは火葬中の立会いも強く希望されていたので、雨の中で、約一時間、立ち会ってもらうことになるので、念のためKさんに電話を入れ、雨天でもご火葬を実施されるかを確認をしました。

Kさんは「そちらさえ問題ないなら予定通りお願いします」と返答されたので、私は念入りに火葬炉の点検を済ませた後、予定通り、Kさん宅に向かったのです。

 

予定時間の10分前に私はKさん宅に到着し、インターホンを押し、応答があったので私は到着を伝えたのです。

少しして、玄関のドアが開き、Kさんが伏し目がちで会釈をされたので、私は自己紹介をしました。

そのとき、Kさんの後方からKさんの彼氏さんと思しき男性が現れ「よろしくお願いします」とご挨拶をしてくださいました。

 

シャンちゃんのお葬儀はその日の朝に、Kさんと彼氏さんの二人ですまされたようでありました。

当日は、ご火葬のみを希望されてたのですが、そのことからか、シャンちゃんは私が到着したときは、すでに玄関にベッドごと移されていたようで、シャンちゃんのベッドの周りにはお花とと線香が手向けてられていたのです。

私はKさんに承諾を得てから、手を合わせ、シャンちゃんの体を撫でさせてもらったのですが、シャンちゃんの体は極限にまで痩せており、病気で亡くなったことが想像できました。

 

私はKさんに「シャンちゃんは病気だったのですか?」と訊ねたところ、Kさんは、悲しみからなのか、不信感からなのか、何もお答えにならず、彼氏さんが代わるようにして「白血病だったんです」と答えてくださったのです。

 

「そうだったんですか・・・」と私は噛みしめるようにして、うなずきながら、あらためてシャンちゃんを見つめました。

 

玄関は沈黙に包まれたのですが、彼氏さんが、その沈黙を破るように「あの、本人(Kさんのこと)が自分の手で火葬炉に入れたいと言ってるんで、構いませんか?」と訊ねられたので、私は「はい」と返事をし、Kさんの自宅前にとめた火葬車に戻って火葬炉の扉を開けました。

 

このとき、一段と雨足が強まり、大粒の雨が降ってきたのです。

そんな雨の中、Kさんは傘もささず、シャンちゃんを大切そうに両腕で抱いて玄関先に出てこられました。

雨の強さを確認した彼氏さんは、慌てて傘を取りに戻り、すぐにKさんとシャンちゃんが濡れないように傘をKさんの後方からかざしました。

 

無言で火葬炉の前に立ったまま、Kさんは空の火葬炉を見て、肩を震わせるようにしながらシャンちゃんの体に顔をつけられました。

そして、別れを惜しむように、シャンちゃんを抱きしめ、涙を流されたのです・・・

 

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

 

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大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

ペット葬儀・火葬のご依頼はフリーダイヤル:0120-982-660

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