スタッフブログ―スタッフの日々、感じたことを発信します。

続 死に至った経緯と悲しき告白

セレモニー前の重い空気を払拭できぬまま、私は読教を唱え、Yさんはお焼香をあげられました。

そして「では、私は火葬の準備をして参りますのでお別れの時間に使ってください」とYさんと仔猫ちゃんを残し、セレモニーホールを出て斎場に向かったのです。

 

出棺し火葬炉に納めた後、次に火葬炉から出てくるときはお骨の姿に変わってしまいます。

そのことを考慮して、通常、出棺前のこの時間はスタッフは退室して飼い主さんとペットだけの最後のお別れの時間に使ってもらうようにしています。

 

最後のお別れのこの時間は生前の姿と変わらないペットとの最後の触れ合いの時間でもあり、ほとんどの飼い主さんは、この時間に祭壇のペットを優しく撫でながら、映像に収めたりして過ごされるのですが、Yさんは椅子に座ったまま、あえて仔猫ちゃんから視線を外すようにして過ごされていました。

 

火葬の準備を整えた私は、静かな足取りでセレモニーホールの手前まで歩み寄りながら中の様子を伺いました。

ホールでは、Yさんが私が退室したときと同じ俯いたままの姿勢で座っておられたのですが、拳を握りしめ、肩が小刻みにに震えていたことから、涙を流されているのがわかりました・・・

 

もう少し、時間を置いたほうが良いと判断した私は、Yさんに悟られぬように静かに後ろずさりしながらホールから離れたのです。

 

それより20分後・・・

「すいません・・・」とYさんの呼ぶ声がし、私がホールに向かったところ、Yさんは小さな声で「お願いします・・・」と言われました。

私は小さく頭を下げて「斎場まで(仔猫ちゃんを)抱いていかれますか?」と伺いをたてたところYさんは首を横に振り「つらくなるだけなんでお願いしていいですか?」と目を深く閉じたまま言われたのです。

「わかりました。では私がお連れしますね」と私は仔猫ちゃんを祭壇から抱き上げながら「斎場にはご一緒に?」と声をかえたのですが、Yさんは「ここで待ってます・・・」と声を詰まらせながらお断りされたのでした。

 

Yさんのお気持ちを察した私は、頷きながら無言で頭を下げ、仔猫ちゃんを抱いてホールを出ました。

私が後にしたホールでは一人残される形になったYさんのすすり泣く声がしたのでした・・・

 

私は仔猫ちゃんを火葬炉に納め、合掌をした後、扉を閉じようとしたときでした。

背後から「待ってください」とYさんの声がし、振り返ってみると目に涙を浮かべたYさんが立っていたのです。

そして「すいません・・・もう一回だけ抱かせてください」と両手を差し出しながら言われました。

 

私は速やかに仔猫ちゃんを火葬炉から出し、Yさんに手渡しました。

仔猫ちゃんを受け取ったYさんは両腕を畳むようにして胸元で優しく抱きしめ、声を出して泣かれていました・・・

 

そしてYさんは、仔猫ちゃんを抱いたまま、おもむろに、歩き出すと会館の玄関を出て外に歩いていかれたのです。

 

Yさんの予期せぬ行動に私は戸惑いを覚えながらも、邪魔せぬよう、一定の距離を保ちながらYさんの後を追うように着いて行きました。

Yさんは会館を出た後、近くのコインパーキングに入っていかれ、膝くらいの高さのブロック塀に腰かけられたのです。

 

その様子を見届けた私は、そっとしておくべきか、傍に寄り何か声をかけるべきかの判断に迷いました。

 

その時でした。

Yさんは顔を上げ、私に向かって(すいません)と言うように頭を下げられたのです。

私はYさんに歩み寄り「Yさん。本日はYさん仔猫ちゃんのセレモニーが最後なんで、時間は充分あります。ですからお時間は気にしないでお別れしてあげてください」と声をかけました。

Yさんは「ほんまにすいません・・・ありがとうございます」と涙声で言われた後「こいつ(仔猫ちゃんのこと)僕のせいで死んだんです」と思いもよらないことを口にされたのでした・・・

 

「Yさんのせいで亡くなったとは?どういう意味ですか?」と私は言葉の真意を訊ねました。

そしてYさんは涙を流しながら、ポツリポツリとお話をしてくれたのです。

「こいつ(仔猫ちゃんのこと)拾ったのは二週間くらい前なんですけど、拾ったときはスゲエ弱ってたんですよ。でも、家で面倒見てあげてるうちに元気になって・・・めちゃ可愛いし、このまま飼おうて決めて、それなりにちゃんとしてたんですね・・・自分、酒が好きで仕事の仲間とよく飲みにいってて、昨日も飲んで帰ったんですよ。結構酔ってたんですけど、こいつ玄関開けたらまとわりついてくるのわかってたから、踏まんように、ゆっくり歩いてベッドまで行ったんですね・・・そこまではよかったんですよ・・・で、ベッドで服脱いで、エサやってから眠ようって思うて・・・自分の部屋にでかい鏡あるんですけど、そこにスエットかけてて、僕は寝るときはスエットに着替えるんですけど、そのスエットをベッドに座ったまま取ったら、引っかかって、取った拍子に鏡が倒れたんです・・・・」とYさんはそこまで言われた後、言葉に詰まり、絞り出すようして泣かれたのです・・・

 

「そのとき仔猫ちゃんが鏡の下敷きになったんですか?」と私はやりきれない気持で聞き、Yさんは無言のまま首をコクっと下げられたのでした・・・

 

 

 

 
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

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