スタッフブログ―スタッフの日々、感じたことを発信します。

ブログには書けないこと

私達の仕事は大きく分類すると葬儀会社という枠組みになります。

そのような仕事柄、スタッフブログと言えど、ご依頼者であるペットを亡くされた遺族の方々も目にされることがあるので、あまり砕けた題材は書かないようにして参りました。

その最たるものが葬儀にまつわる面白エピソードの数々です。

何度もこのブログでお伝えしたことがあるのですが、私のことをブログでしかご存知ない人は文面のイメージから「女性的な人」と想像されていることが多く、それは「死」と「命」という尊い事柄をテーマにしているブログである以上、言葉選びには自ずと慎重になり、結果的に女性的な言葉使いを多様するのが、その一因だと思っています。

私は支配人の言葉を借りると「大きな子供」らしく、仕事を離れると面白トークが大好きで、いつも、どうでもいいような話をスタッフ達とするのが好きな女性的とは程遠い体育会系部活の練習終わりの部室のワイワイガヤガヤの雰囲気が好きな男であります。

10日に書いたブログの中でも触れたのですが、私達の仕事に笑いは禁物で飼い主さんとの会話の中で笑みを浮かべることはあっても声を出して笑うことは許されないものであります。

しかし、私も人間である以上、どうしても笑いを堪えれないような場面は過去に何度もあり、それは前々回のイタチのイタちゃんの時と同様、亡くなったペットちゃんの名前が「なぜそんな名前を・・・」と耳を疑うような名前を飼い主さんから聞かされるときがもっとも多く、申込書のペット名前欄に記入する際、笑いを堪えるあまり、手が震えて文字が書けなくなったこともありました。

不謹慎のこととは承知しておりますが、そのようなエピソードから飼い主さんからもブログに掲載することを承認していだいた、私の失敗エピソードを今回は紹介させていただきます。

 

それは22歳で永眠した大東市のKさんの愛猫のお葬儀での出来事でありました。

猫では大往生とよべる年齢であり、眠るように安らかに逝ったこともあってか、Kさんは葬儀の席であっても終始穏やかで、時折、涙ではなく笑顔を見せて愛猫ちゃんの生前の話を私に聞かせてくださいました。

私はKさんと肩を並べるようにして藍猫ちゃんが寝かされている祭壇の前でお話を聞いていたのですが、Kさんが愛猫の顔を優しく撫でながら「ゆっくり眠りや。ヨウコ」と声をかけたときです。

私は依頼書を手に話を伺っていたので「猫ちゃんのお名前はひらがなですか?」とKさんに確認をしました。

というのは、ペットの名前は飼い主さんによってイメージが確立されているものであり、おなじ呼び名であっても「ヨウコ」なのか「ようこ」なのか、はたまた「YOKO」なのかは飼い主さんによって違ってきます。

位牌等のご供養備品に書く際に間違いがあってはならないので、お名前の確認は仕事上、必ずさせてもらっているのであります。

Kさんは「私の中ではカタカナで(ウ)ではなく(-)です。つまり「ヨーコ」です」とお答えになられたので、私は「素敵なお名前ですね」と素直な感想を述べました。

そして不意にKさんが「なぜヨーコにしたかわかります?」と私に問いかけられました。

私は祭壇のヨーコちゃんの方に目をしたまま考えたのですが、見当がつかなかったので「いえ。わかりかねます」と正直にお答えしました。

するとKさんが座ったままの姿勢で祭壇に少しだけ近寄り、ヨーコちゃんの顔を優しく両手で包むようにしながら私の方に向けるようにて「似てるでしょ?オノ・ヨーコに」と仰ったのです。

予想外の返答に私は「あの・・・オノヨーコってジョンレノンの奥さんの?ですか?」と小さな声で聞き返しました。

「そう。そのオノさんからとったの。ヨーコって仔猫のときから少しエラが張っていて顔が大きい仔だったんですよ。で、寝顔がオノ・ヨーコに似てたから『ヨーコ』って名前にしたんです」と微笑みながら教えてくれました。

確かにヨーコちゃんは骨格のしっかりした、横広の菱形のような顔立ちの猫ちゃんで、顔も標準より大きめでありました。

そして、Kさんにそう言われてみたらヨーコちゃんはオノヨーコさんにそっくりで、というか、言われてからはオノヨーコさんにしか見えなくなってしまい、あまりのソックリ加減に私は思わず笑いそうになってしまったのです。

しかし、不謹慎にあたるのは重々に理解していたので、私は目をつぶり、拳に力をこめて手を握りながら笑うのを堪えました。

Kさんは私のやや前方に座っていたので、その位置から私の表情は見えないことも幸いして、Kさんにも笑いを堪えているのを悟られずに済みました。

私は数秒間で、気持ちを持ち直し、目を開いて再びヨーコちゃんの顔を見たのですが、やはり似ているので、私はあえて、ヨーコちゃんの顔から、目を反らすように祭壇のロウソクの灯に目をやり、意識を集中させることにしました。

意識を集中し、真顔に戻ったことを自覚できた私はKさんに「ではそろそろお焼香のほうに火をつけますね」と伝えました。

Kさんは「はい。お願いします」と祭壇の前から後ろずさりするように場所をあけてくれたのですが、そのときKさんが鼻歌をうたうようにジョンレノンの名曲「Imagine(イマジン)を口ずさんだのです。

せっかく払拭できたオノヨーコさんの顔が再び脳裏に浮んできて、私は堪えきれず「ブブッ」と噴出してしまい、その息でロウソクの灯を消してしまったのです。

なんて失態を犯してしまったんだと思った私は慌てて「すいません。すぐに灯し直します」と土下座をして謝罪しました。

しかしKさんは私を咎めることなく「いいですいいです。気にしないで下さい」と仰ってくださいました。

そう言われ、私が顔を上げたらKさんも笑っておられ「ね?ほんまに似てるでしょ?」と許して下さったのです。

そのようなヤリトリがあったせいか、ヨーコちゃんのお葬儀とご火葬は終始穏やかに進行し、とても温かみの感じれるものでありました。

 

ペットの訃報は悲しいことに変わりはありませんが、ペットが幸に満ちた生涯を長生きの末、安らかな形で死を迎えられたとき、飼い主さんは責任を果たすことが出来た満足感からかKさんと同じように涙ではなく、笑顔でお見送りされることもあるのです。

事実、弊社プレシャスコーポレーションでご依頼を請けたセレモニーでも全体の3割は穏やかな笑顔に包まれたものであり、人間の葬儀に例えるなら皆から愛された優しい長寿のお祖母ちゃんの告別式で見られる、穏やかな雰囲気に似ているのかもしれません。

私の失敗談は今回のこと以外にもたくさんありますが、今までに大きなクレームに発展したようなことだけはありません。

それは弊社が推奨実践しているのが引取葬儀ではなく家族立会いの家族葬であるからだと私は思っています。

つまり、ペットを喪った家族様と同じ気持ちでお弔いをすることで、同じように悲しみ、時には笑顔を交えてお話をすることで、セレモニーが終わる頃には私達の理念や心がちゃんとご家族に伝わっているからこそ、我々の失敗を「手抜き」ではなく「悪意のないミス」との判断をしていただいているからだと私は感じているのです。

プレシャスコーポレーションのご依頼件数は創業以来右肩上がりで増加しています。

我々の実績にはペットの死が伴っていることなので、ご依頼が増えていることを「嬉しい」と表現するには不適切なことになるのかもしれません。

しかし、我々プレシャスコーポレーションにご依頼くださる7割以上の人は過去に弊社にご依頼してくださった方やそのような方々からの紹介者であり、それは我々の志事が評価されての結果であるので、私はそのことに素直に喜びを感じております。

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