2016-11

「原点」二度 殺される 最終回

二回殺されたような気持ち・・・

 

Tさんのその言葉は、ペット葬儀という仕事を始めて間もない私にとって、とても衝撃的で重みのある言葉でありました。

 

私が以前、このブログで、「飼い主さんにとって、葬儀の日であってもペットは死んではおらず、ただ、呼吸をしていないだけ」と表現したことがあったのですが、そのように強く感じるようになったのも、Tさんの、この言葉が大きく影響したように思えるのです。

 

そして同じくTさんが仰った呼吸をやめたペットの抱き方。

 

これは、意識してたわけではなく、また、誰に教わったわけでもないのですが、始めたときから、自然と優しく抱くようにはしていました。

 

けして自分の事を良く言うつもりはないのですが、それだけは自然にできていたと自負しています。

 

だから、私も、言葉にすれば矛盾している「死んでるのではなく呼吸をしていないだけ」という感覚を当初から持ちながら、この仕事をしていたのかもしれません。

 

そして、その気持ちの価値観を共有できたとき、飼い主さんと葬儀屋は依頼する側とされる側の垣根を越えて、同じ気持ちとまではいかなくても、同じ立ち位置でペットを見送ることができるのだと、私は思っています。

 

火葬が無事に終わり、愛猫ちゃんの遺骨を目にされたTさんは涙を滲ませながらも「うわ・・・すごく綺麗に骨が残ってる・・・」と優しげな笑みを浮かべられました。

 

その時、訪問直後にTさんから感じていた敵意にも似た警戒心も完全に無くなっており、あるのは「一緒に見送った」という同士の気持ちであったのです。

 

Tさんはお骨上げをお母さんと二人でされたのですが、二人共、時折、愛猫ちゃんの思い出話をしながら笑っておられたのが、とても印象に残っています。

 

全てのセレモニーを無事に終え、帰る私をTさんとお母さんは外に出て見送ってくれたのですが、私が角のクリーニング屋さんを曲がるまで、ずっと頭を下げて見送ってくださったのです。

 

私はこの時のことを今でも覚えているのですが、それは、私がペット葬儀という仕事をして、初めて感じた達成感のような気持ちでもありました。

 

この仕事をしようと思ったとき、きっと毎日のように人の悲しみに触れ、性格まで変わってしまうんじゃないだろうか?と不安になることもありました。

 

「ペット葬儀の仕事を始めようと思ってる」と言ったとき、家族や周囲の人達も首を傾げ、特に母は反対しました。

 

おそらく、そんな心配があったのかも知れません。

 

しかし、このTさんのご依頼を機に、私は「自分のようなペット葬儀屋にしかできない仕事がある」と、実感し、前向きに捉え、そして、この仕事に邁進していくようになりました。

 

そして、今でも、その気持ちは衰えることなく、逆に強くなっていくばかりであります。

 

そんな私の原点となり、ターニングポイントにもなったのがTさんの猫ちゃんの葬儀であったのです。

 

世の中にはいろんな飼い主さんがいて、いろんなペット達がおり、その数だけ関係性も異なります。

 

それら全ての飼い主さんと価値観を共有できる訳ではありませんが、少なくともTさんのようにペットはペットではなく家族であると考える人とは、同じ気持ち、同じスタンスでお見送りのサポートをさせていただけると、私は信じています。

 

そして、それがプレシャスコーポレーションの理念でもあるのです。

 

 

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「言葉の真意」二度 殺される 6

Tさんから同業者の苦情的な話を聞かされた私は複雑な心境でありました。

 

これは、現在もそうなのですが、当社に初めてご依頼された方。

 

それが友人や知人の紹介でもなく、インターネット等で検索されてご依頼された方は、我々葬儀屋に不信感をお持ちになられていることも少なくありません。

 

中には不信感を通り過ぎて敵意に近い感じで鋭い視線を向けられる方もいらっしゃるのですが、それは全て、ペット葬儀業界への信頼度の低さが原因であると私は思っております。

 

つまりは警戒されているのです。

 

Tさんも2年前の経験から、その気持ちが強く、それは電話で問い合わせをされたときから、そうだったのだと思います。

 

その時、Tさんが、不意に「あそこは2年前、更地だったんですよ」と、Tさんの自宅がある住宅街の角の店舗を指差しました。

 

「はあ・・・」

 

いきなり話題が代わり、何の話かわからなかった私はそう、気の無い返事して、Tさんが指差す方向に視線を向けました。

 

そこは一階がクリーニング屋さんで、二階が住居になってる建物で、周りの住宅に比べると、まだ真新しい感じがしていたのですが、Tさんがなぜそこを指差されたのかがわからず、私はTさんに視線を戻したのです。

 

Tさんは、まだ遠くを見るような目でクリーニング屋さんを見つめていたのですが、その表情は言葉をかけるのも躊躇うほど、意味深なものでありました。

 

「あのクリーニング屋さんがどうかしたんですか?」

 

私はそう聞こうと思ったのですが、そんなTさんを見て、思わず言葉を引っ込め、無言でTさんの言葉を待ちました。

 

Tさんは一度、目を深く閉ざしてから「ふ~」と大きく息を吐きました。

 

そして、「前の子が亡くなったとき、まだ、あそこ建つ前で更地だったんですね。それでそのときの葬儀業者さんそお更地に車を乗り上げるようにして停められたんですよ。それで(亡くなった猫ちゃんを)連れて帰るとき私ここから門の影に隠れて見送ったんですよ・・・そしたらその業者さん、早足で車に戻って、乱暴に車に〇〇(猫ちゃんの名前)を置いた後、そのまま助手席から大きなビニール袋をとって、その中に投げ捨てるようにして入れたんです・・・」とTさんは顔を歪めながらお話してくださったのです。

 

「ひどい・・・話ですね・・・」

 

私が率直な思いを口にすると、Tさんは顔を振りながら「でも、ひどかったのはその後なんです」と語尾を強めてそのように言われたのです。

 

「その業者さん、その後、袋の口をねじりながら括った後、ガムテープで何重も巻いたんです・・・確かに死語10日経ってたし、匂いもあったのは事実なんですけど、私、その光景を見てて『なにもそこまでしなくってもいいじゃない!』って心の中で叫びました」

 

Tさんはそこまで話、蒸せるようにして泣かれました。

 

私はハンカチをTさんに差し出したのですが、Tさんは首を振って受け取らず、手で涙を拭われたのです。

 

「すいません・・・なんか・・・思い出して感情的になってしまいました・・・」

 

Tさんはそう私に言って頭を下げたので、私は「いえ・・・」とだけ返事をしました。

 

「確かに他人からすればペットの死体なんて汚い物なのかも知れないでけど、ああいうのは見たくなかったです・・・・」首を落とし、Tさんはそう呟くように言った後、「私からすれば、二回殺されたような気持ちになってしまったんです・・・」と涙と無念さを滲ませながら、強く唇をかまれたのです・・・

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

 

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「二年前の出来事」二度 殺される 5

2年前に医療判断ミスで猫を亡くした・・・

 

その事実を火葬中にTさんから聞いた私は無言でうなずくことしかできませんでした。

 

暫しの沈黙の後、Tさんは指で涙を拭うようにしながら、「そんなこともあって、結局、亡くなってから一週間ほど、火葬してあげることもできなかったんです」とポツリと言われたのです。

 

「やっぱり、ちゃんと死因を突き止めたかったし、別の病院にも掛け合って検査の依頼もしたんですけど、その病院も明確な対応はしてくれなかったんですけどね・・・」

 

そう言ったTさんの顔は、悲しみより悔しさが滲んでいました。

 

このようなとき、医師は同じ立場である病院側をかばう傾向があり、病理検査の申し込みを引き受けてくれないケースがよくあり、私も同じような話を幾度となく聞いたことがあります。

 

私はその時のTさんの気持ちを思い、胸が詰まるような心境になりました。

 

「結局、火葬業者さんに連絡したのは死後10日ほどしたときで、そのときは、火葬業者のことまでは、あまり深く考えず、タウンページで一番近い業者さんに電話して来てもらったんですね」

 

不意に、話は火葬業者の話になり、そのことを口にされたとき、一点してTさんの表情が厳しくなったのです。

 

「私、そのとき、おたくさん(当社のこと)のようにこんな風に自宅前で火葬してくれる会社があることも知らずに、その業者さんに頼んだんですけど・・・」

 

Tさんはそこまで言って唇を噛むようにされました。

 

私は少し間を置き「それで・・・その業者さんは何か問題があったんですか?」と静かな声で訊ねました。

 

Tさんはゆっくりとうなずきながら「まあ、亡くなって10日経ってたこともあったんで、多少は仕方ないとは思うんですけど、その業者さんに猫を渡したとき、明らかに不快な顔をされたんです・・・それで一応、『すいません』ってこっちも謝ったんですけど、何も返事しないで、すぐに『もう連れていって宜しいですの?』ってぶっきらぼうに言ってさって取ってそのまま連れて帰りはったんです・・・」と、その日のことをお話してくださったのです。

 

当時はまだペット火葬業界も創世記であり、いろんな業界の人が副業的に多く参入していた時期でもありました。

 

それは、葬儀屋というより、回収屋に近い感覚でされてた業者も多くあり、飼い主さんの気持ちなど、あまり考えずに、引取り専門でろくな対応もせず、業務的な仕事をするのが特徴であります。

 

そして、そのような業者さんは、今も残っており、ペット火葬業界全体の評判を落としているのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

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「悲しき過去」二度 殺される 4

猫が好き。

 

確かに私は猫に限らず子供のころから動物というか、爬虫類や昆虫も含め生き物が好きでありました。

 

現在、ペット葬儀のご依頼がある、犬、猫、ハムスター、小鳥、爬虫類も小学生のときには家に居たし、身近な存在になっていたのも事実です。

 

しかし、ペット葬儀という仕事を通じて知り合った飼い主さんや、プレシャスコーポレーションのスタッフの中には、もっと猫が好きな人間がいますし、それに比べたら私の猫好きなんて、大したことはないなと、日頃から感じることもあります。

 

そして、Tさんからも猫に対する愛情がとても強いことは、この僅かな時間であっても感じられ、そんなTさんから「猫が好きですか?」と聞かれたとき、少し戸惑い気味に返事をしてしまったのですが、それは、そんな理由からでありました。

 

その後Tさんが仰った「抱き方」のこと。

 

抱き方でその人のことがわかると言われたTさんは、そう言われた後、暫しの間、無言になられ、寂しげな表情になられたのです。

 

不意にTさんが「猫を亡くしたのはこの子が二度目なんです」と言われました。

 

私は言葉を飲み込むように「・・・はい」と返事をして、Tさんの次の言葉を待ちました。

 

「正確には三度目なんですが、最初の猫は私が3歳のときに死んだので、記憶はないんです。だから私が世話をしたというか、最初からずっと一緒に居た猫を亡くしたが二度目って意味です。」

 

そう言ったTさんは少し鼻を啜られるようにされた後「前の子が亡くなったのは2年前なんですけど、口内炎が出来て病院に行ったんですね。最初はお薬だけで治るかなって思ってたんですけど、思ってたより悪いらしく、歯を抜く必要があるって言われて手術することになったんです」と思い出すように言われたのです。

 

「・・・それで?」

 

私がそう訊ねると、Tさんは「それで麻酔して手術することになって・・・手術は成功して、その日に帰れたんですけど、なんか家に帰っても元気がなくて・・・まあ手術をした直後だし、こんなもんなんかなって思ってたんです・・・そしたら夜にグッタリしだして、呼吸もだんだん弱くなってきて慌ててもう一回、病院に行ったんですけど、もう閉まってて・・・そのまま・・・病院の前で息を引き取ったんです」と言って、目に涙を滲ませました。

 

「原因は麻酔だったんですか?」

 

Tさんの顔を見ながら私は訊ねました。

 

Tさんは首を傾げ「私もそうかなって思って、次の日に病院に行って原因を調べてもらったんですけど、ちゃんと一定時間に目を覚ましたので、そうではないって言われました。それで、『じゃあなぜ?』って問いただしたんですけど、お医者さんも『これだけはわかりません。色んな悪い要素が重なったとしか言えません』の一点張りで、結局、原因はわからなかったんです」と顔を伏せ、涙を流されたのです。

 

そんなことがあったんだ・・・

 

私は心でそうつぶやきながら、無言でうなずくことしかできませんでした。

 

「病院側は治療費を全額返してくれたんですが、私はお金のことを言うてるんじゃなくて、原因を教えてほしくって、行ったのに・・・そんな対応だったんです。それで法律の専門家にも相談したんですけど、結局はそれ以上、進展はなかったんです・・・」

 

吐き出すようにそう言ったTさんの表情からは悲しみと無念さが滲んでいたのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

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「抱く」二度 殺される 3

火葬炉の点火の瞬間に飼い主さんが泣かれることは、よくあることであります。

 

しかし、そのタイミングで「ありがとうございます」と、我々葬儀屋にお礼の言葉をかけてくださることは、それほど多いことではありません。

 

やはり、飼い主さんからお礼の言葉をいただくのは、火葬が終わり、お骨を収骨されたときがほとんどであり、それ故に、私はTさんが、なぜ、このタイミングでその言葉をくださったのかを、ちゃんと把握していませんでした。

 

それにもう一つ。

 

Tさんが今、流されてる涙には、単にペットとのお別れの涙だけではなく、何か別の感情もあるように、私には思えたのです。

 

それは、さきほど、猫ちゃんを連れにTさんが自宅に入られたとき、お母さんが言われた「前に別の猫を亡くしたとき、少しひどい扱いされましてね・・・」という事に関係があるのかも知れないと感じていました。

 

しかし、Tさんが猫ちゃんを抱いて戻られたとき、お母さんが、それ以上、話すのを止められたことから、その話はTさんにとって触れられてほしくないことであるかも知れず、私はあえて、何も聞かなかったのです。

 

そして、火葬が始まって15分ほど経過したころでした。

 

お母さんは一度、自宅に入られ、私はTさんと二人で火葬を見守ることになったのです。

 

そのときでた。

 

不意にTさんが「猫は好きですか?」と私に訊ねられたのです。

 

私は少し間を置いて「・・・はい」と返事をしました。

 

「そうですか。」

 

Tさんはそう言って少しだけ笑みを浮かべた後「でも、わかります」と、うなずかれたのです。

 

私は「何がですか?猫が好きなことがですか?」と訊ねると、Tさんはうなずいて、「さっき〇〇※(Tさんの猫ちゃんの名前)を渡したとき、抱いてくれはったやないですか?なんていうか、抱き方一つでわかるじゃないですか・・・そういうことって・・・」と言われた後、ふと寂しげな表情をされたのです。

 

抱き方・・・

 

我々、葬儀屋は最低でも一度は亡くなったペットちゃんを抱くことになります。

 

それは、火葬炉に収めるときなのですが、抱き方のことを飼い主さんから言われたのは、このときが初めてでありました。

 

いつも無意識にしていたことではあったのですが、それでも(優しく)とは心掛けていました。

 

Tさんが言ってくださった「ありがとうございます」という言葉は、このことだったのかも知れない・・・

 

私はそのように感じたのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

 

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「和み」二度 殺される 2

Tさんのお母さんは私の耳元で「前に別の猫を亡くしたとき、少しひどい扱いされましてね・・・」と囁くような声で言われたのです。

 

予期せぬお母さんの言葉に、私は少しだけ驚き「そうなんですか?」と聞きお返しました。

 

お母さんはうなずき、さらに何かを言おうとされたのですが、そのとき不意に言葉を遮るようにして、口を閉ざされたのです。

 

見ると、Tさんが猫ちゃんを抱いて玄関から出てこらたところで、おそらくお母さんの行動から、この話はTさんの前ではしないほうがいい話なんだと私は感じ、それ以上は聞きませんでした。

 

Tさんに抱かれた猫ちゃんはキジトラのかわいい子でありました。

 

猫ちゃんのおでこに頬をつけながら、Tさんは目に涙を浮かべ、「お願いします」と私に告げられたのです。

 

私は猫ちゃんをTさんから受取り、そのまま専門トレイに優しく寝かせてあげました。

 

そして「構いませんか?」とTさんに訊ね、Tさんがコクッとうなずいたのを確認した後、猫ちゃんを火葬炉に収めたのであります。

 

猫ちゃんが火葬炉に収まる刹那、つらかったのか、Tさんは顔を背けるようにして視線を外されました。

 

そんなTさんの肩をお母さんは優しく抱き寄せるようにされ、Tさんは両手で口元を覆うにしながら涙を流されたのです。

 

点火のスイッチは私が入れました。

 

火葬が始まり、煙突から透明の靄が上がると、Tさんはその靄に合掌をされ、お母さんはそんなTさんの肩に手をやったまま少し不安気に煙突を見つめていらしたのですが、お母さんは本当に煙が出ないのかが、少し心配だったようで、何か珍しいものを見るような表情をされたのです。

 

火葬が始まって3分ほど経過した頃、お母さんが私に「これ、もう始まってるんですか?」と訊ねられたので、私は「はい。始まってます」と返事をしました。

 

するとお母さんはTさんの肩から手を離し、少し火葬炉の方に近づきながら「ほんまに煙が出ないんですね・・・」と感心されたように言った後、「すごいわ~~~」と唸るようにして腕を組まれたのです。

 

そんなお母さんが少し可笑しかったのか、Tさんは「もうお母さん・・・」と少し恥ずかしそうにような笑みを浮かべられました。

 

電話で問い合わせがあったときから、火葬が始まるまで、Tさんはずっと感情を殺しながら意図的に冷静さを保っておられたように、私には見えていました。

 

しかし、ここにきて、少しだけ緊張がほぐれられたのか、ペットを見送る悲しい時間の中であっても、初めてリラックスした表情を浮かべられたのです。

 

Tさんはゆっくりとした足取りで、火葬炉の前の私とお母さんに歩み寄るようにされ、ふ~と溜め息をついた後「時間はどれくらいかかるんですか?」と私に訊ねらてました。

 

「比較的、小柄な猫ちゃんなんで30分くらいですかね」

 

私がそう答えると、Tさんは無言で数度うなずき、「ありがとうございます」とお礼のお言葉をくださったのです。

 

正直、火葬が始まってすぐの、このタイミングで飼い主さんからお礼の言葉をもらうことは珍しく、私は少し応対に戸惑ってしまい、「はい」とだけ返事をしました。

 

そのとき、チラっとTさんに視線を向けたのですが、Tさんはただ無言で火葬炉を見つめておられ、目に涙を浮かべていたのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

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二度 殺される

私がTさんと知り合ったのはプレシャスコーポレーションを設立し、ペット葬儀という仕事を開業してすぐの頃でした。

 

まだ、現在の会館も納骨堂もなく、火葬車で訪問に出張火葬のみを実施させてもらっていたのですが、Tさんから電話で火葬についての問い合わせの電話をいただいたのです。

 

当時は自宅でペットの火葬をすること自体が、あまり知られておらず、火葬車がいかなるものかから説明させてもらうことも少なくありませんでした。

 

火葬車というのは、簡単に言えば通常の火葬炉を車に設置しただけのものなのですが、実際に自分の目で見なければイメージがわかないのも事実であり、いったいどんな大きさなのか?本当に煙は出ないのか?等、初めてご依頼されるときは少なからず不安になるものであります。

 

Tさんも、火葬車について一通り質問されたのですが、Tさんが重要視されたのは、火葬車の仕組みよりも、「家で火葬してくださるってことは、最後までずっと一緒に居れるんですよね?」と、立会いができるかどうかということでありました。

 

質問をされるTさんの言葉使いはとても綺麗であったのですが、それとは別に、質問をされた内容から、我々ペット葬儀業界に対する不信感も同時にTさんから感じ取れたのです。

 

最終的にTさんはご依頼してくださることになったのですが、電話だけでは説明も不十分であり、完全に信頼を得るまではいかなかったと、私は思っていました。

 

翌日、Tさんが指定された午後13時に私はTさん宅に向かいました。

 

インターホンを鳴らすとTさんが玄関のドアから出てこられ、Tさんの後ろにお母さんの姿も見えました。

 

笑顔で「どうも」とお言ってくださったお母さんとは対照的に、Tさんは少し緊張されたような面持ちで私の目を見据えたまま「先に車(火葬車)見せてもらっていいですか?」と冷静な口調で言われたのです。

 

「どうぞ。かまいませんよ」

 

そう言って私は車のスライドドアと後部ドアを開けTさんに火葬車を見てもらいました。

 

Tさんは大きく溜め息をつくように「ああ・・・こうなってるんか・・・」と大きくうなずきながら、そう言われたのです。

 

少し遅れてお母さんも外に出てこられ、Tさんの横で火葬車を見られたのですが、お母さんは逆に心配そうな顔になられ「これ・・本当に火葬しても煙とか出ないの?」と質問をされたので、私は簡単に、煙の出ない仕組みを説明しました。

 

説明を聞かれたお母さんは「どっちにしてもここ(自宅)で(火葬)やってくれるんやからそれでいいんと違う」とTさんの顔を除き込むようにして、そう言われ、Tさんも「うん」と短く返事をされたのです。

 

「じゃあ、連れてきますね」

 

Tさんは私にそう告げ、自宅に入っていかれました。

 

Tさんは今回、「それは家族だけでしますので」と葬儀をすることを、予め断っておられたので、ご火葬のみをご依頼されていたのですが、私はこのとき、亡くなったTさんの愛猫ちゃんが、何歳で亡くなったのかも知りませんでした。

 

Tさんが自宅に入られているとき、お母さんが私の所に少し歩み寄りながら声を潜めポツリと「娘は猫をとても大事にしやる子なんですよ」と言われたのです。

 

「そうですか」と私が同じように小さな声で返事をすると、お母さんは「だから、できるだけ丁寧に扱ってやってください」と、そう言いながら深々と頭を下げられました。

 

私は恐縮しながら背筋を伸ばし「はい」と気持ちを込めて返事をしました。

 

お母さんは頭を上げられ「前に別の猫を亡くしたとき、少しひどい扱いされましてね・・・」と遠くを見るような目でそう言われたのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

 

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痩せているペットの火葬と太っているペットの火葬

例えば同じ種類で同じ年齢で同じ骨の太さのペットちゃんがいるとして、火葬をしたとき、痩せているペットと太っているペットではどちらの方が綺麗に骨が残るかご存知でしょうか?

 

それはズバリ、痩せているペットであります。

 

理由は二つ。

 

一つは余分なお肉がついていると、当然、火葬時間も長くなり、その分、骨に影響がでるからです。

 

二つ目は、太っているということで火葬中に高温になってしまうからであります。

 

つまり、太っているということは、体脂肪率が高いということであり、皮下脂肪、内臓脂肪に関わらず、脂肪分というのは高温にさらされると燃焼し、一度、火がつくと燃え尽きるまで消えません。

 

そのことで、火葬炉の温度を限界まで下げたとしても、脂肪分が燃えている間は温度が上がる一方で、仮に電源を切ったとしても、火葬炉の温度は一定時間、高温になってしまうのです。

 

高温による火葬が長引けば長引くほど、当然ながら骨にも影響が出てしまい、結果、形状が崩れたりするようなことがあるのです。

 

ご火葬の問い合わせの電話があったとき、飼い主さんから「骨は綺麗に残りますか?」と質問を受けた際、私は必ずペットちゃんの体重と体系を訊ねるのですが、それは、そのような理由からであります。

 

太り気味のペットちゃんの飼い主さんは病院に行くたびに医師から「健康のためにもう少しダイエットさせたほうがいいですよ」と忠告されることもあると、思うのですが、まさか、ペットが亡くなった後のことまで考える人はおらず、また、そのような事実があると知ってるいる人も、ほとんどいないでしょう。

 

まあ当たり前ですけどね^^

 

私もこの仕事をしていなければ、そのようなことは知らなかったし、考えもしなかったと思います。

 

骨が綺麗に残してあげたい

 

人間の火葬であっても、火葬後のお骨に関して、深く考える人は少ないので、このことに拘るのはペット火葬の特徴であり、大袈裟に聞こえるかも知れませんが、それは一つの文化になっていくような気さえ、私はしているのです。

 

ですから、いつの日か、そのようなことも頭に入れてペットの健康管理に気を使われる飼い主さんが増える日が来るかも知れないですね。

 

 

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爬虫類の火葬

一年を振り返るには、まだ早いですが、今年の傾向として爬虫類のご火葬のご依頼が飛躍的に増えた年であったと感じております。

 

交流のある同業者に、そのことを訊ねると、例年と同じが、やや下降傾向にあるというので、おそらく爬虫類のご依頼が増えたのは弊社だけかも知れません。

 

弊社プレシャスコーポレーションでは葬儀依頼者に申込用紙を記入してもらう際に「当社をお知りになった理由は?」というアンケートに協力してもらっているのですが、爬虫類の火葬を依頼される飼い主さんの解答の7割は「友人、または知人からの紹介」となっており、そのことから、過去に当社で同じく爬虫類の火葬をされた飼い主さんからの推薦があったことが、ご依頼が増えた大きな要因であるのかも知れません。

 

では、紹介を受けた飼い主さんは、自分のペットの爬虫類をご火葬されにあたり、どこを重要視されたのか?

 

ずばり、「ちゃんと骨が残る」

 

この一点であります。

 

通常、爬虫類は犬や猫などの哺乳類に比べ、骨は細く繊細であります。

 

そのことから火葬の高温に耐えることが出来ず、骨の形状を崩しやすいものであり、従来の火葬炉では温度が強すぎて完全に砂状になってしまったり、温度調整を間違えると跡形さえもなくなってしまうことすらあるのです。

 

事実、そういったことが原因で飼い主さんと火葬業者の間でトラブルに発生することもあり、業者によっては「爬虫類はお断り」と爬虫類の火葬そのものの受付をされていないとこもあるのです。

 

当社でも創業時は爬虫類の火葬については温度調整など、かなり神経をつかって実施していたのですが、その経験から専門器具の開発に成功し、今ではほぼ、現状のまま綺麗にお骨を残す火葬方法を完成するに至りました。

 

ですので、爬虫類の火葬のお問い合せの電話があったとき「骨は残りますか?」と聞かれれば、自信をもって「残りますよ」と答えています。

 

そして、そうやって当社にご依頼をされた飼い主さんが、いざ自分のペットのお骨と対面されたとき、言葉はなくとも、その表情から納得されていることが伝わってくるときがあります。

 

おそらく、こんなひとつひとつの実績が多くの推薦に繋がってるのだと私は感じており、そのことは素直に嬉しく感じています。

 

 

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