2014-02

切なき思いを託されて・・・

昨年の9月下旬の頃でした。

その日、支配人と一緒に本社から書類関係を引越したばかりの現会館に運んでいたときであります。

会館の自転車置き場にガムテープで梱包したダンボール箱が置いてあるのに私は気付きました。

 

小包かなと近づいてみて見ると、そのダンボール箱にはマジックで「プレシャスコーポレーション 野村様」と書かれていたのです。

 

私は誰かの差し入れかなと思い、ダンボール箱を持って会館に入り、ガムテームを解いて箱を開けました。

箱の中には白いタオルで包まれた状態で息絶えている痩せた茶トラの猫ちゃんが横たわっていたのです。

 

箱には他に小さな花束と腹部を冷やすための凍らしたペットボトルが入っており、猫ちゃんの肩口には封筒に入った手紙が添えてありました。

 

手紙には

「野村様 こんなことをして本当にもうしわけありません

14年一緒に暮らした猫が死んでしまいました

市役所のゴミとして燃やされるのは我慢できませんでした

なんとか火葬をしてあげたかったのですがお金がありません

本当にもうしわけないのですが なんとか野村さんの手で火葬してもらえませんでしょうか?

ぜんぜんたりませんが今あるのだけ入れときます

残りはいつか必ず払います

本当に本当にすいません」

と書いてあり、封筒の中には千円札が五枚入っていたのです。

 

私が手紙を読み終えたとき、車庫から戻った支配人が、箱の猫を見て「うわ!なんすか?」と驚いた顔で言ったので、私は手紙を支配人に見せました。

 

手紙を読んだ支配人は噛みしめるように二回うなずいた後、顔を上げ「どうするんですか?」と不安そうに訊ねたので、私は「・・・・うん。してあげんと仕方ないんちゃうかな・・・」と困惑気味に言いました。

私は「過去に僕が担当した人なんかな・・・」と独り言のように言うと、支配人が即答するように「違うと思います。面識はない人や思いますよ」と確信ありげに言ったので「なんでそう思うん?」と私が訊ねたところ、支配人は「わかりませんけど、ブログ読んでる人や思います。だって凍らしたペットボトルで冷やすのを知ってるのは野村さんのブログ読んでる人ですもん」と答えたのです。

妙に納得した私は短く「ふ~」と息を漏らしました。

 

「すぐにしますか?僕がやりますよ」と支配人が言ってくれたのですが「いや。もしかしたら、飼い主さん気が変わって取りにきはるかも知れへんし、どっちにしても今日一日は置いておこう。で、来はれへんかったら明日にでもやってあげよ」と私は返答したのです。

「そうですね・・・確かに飼い主さん、こうしたものの、気になって来はるかもしれませんね。そのときに骨になってたら悲しまれるかもしれませんよね・・・・」と自分のことのように泣きそうな顔をして言った後「どこ置いときます?」と聞いてきたので「とりあえず応接室に安置しておく」と返事し、私は冷房の利いた三階の応接室に猫ちゃんを箱ごと移すことにしたのです。

 

この日、午後から三件のセレモニーのご依頼があり、全ての仕事を終えたのは夜の11時頃でした。

私は会館のシャッターを閉めるため、玄関先に向かったのですが、何気に外に出てダンボール箱が置いてあった自転車置き場の方を見ました。

 

何か伝言らしきものがあるかもと思いながら、自転車置き場を見たのですが、何もなく、私は会館の玄関に戻りシャッターを下ろすスイッチを入れたのです。

 

電動シャッターの降りる「シャー」という金属音が夜の町に響いたそのときでありました。

自転車に乗った人影が近づいてくるのが見えたのです。

(もしかして)と思い、私は注意深く、その人影を見ていたのですが、自転車に乗った20代くらいの男性はスピードを緩めることなく会館の前を通りすぎていきました。

(なんや・・・思い過ごしか・・・)と肩を落とし、中に入ろうとしたその時、自転車の男性が一瞬だけ、こちらを振り返えり、私と目が合ったのです。

暗くてよく見えなかったのですが、その男性の目には涙が浮かんでいるように見えました。

常識では考えられないことなんですが、道路の街灯の逆光で表情が見えなかったのにも関わらず私には男性が泣いているように見えたのです。

 

私は半分ほど降りていたシャッターを止め、くぐり抜けるようにして外に出たのですが、その時、慌てて頭をシャッターに「バシャーーン」と打ちつけてしまい、一瞬、たじろぎながらも、目で男性を追いました。

しかし、その自転車の男性は、そのまま走り去り、次の角を曲がって行ってしまったのです。

 

その光景を中で見ていた支配人が笑いながら「なに一人で遊んでるんですか?綺麗な女の人でもおったんですか?」と声をかけてきたので、私は「違うわ!今、飼い主さんらしき人が自転車で前を通ったんや!ツツツ・・・痛・・・」と頭を打った痛さを八つ当たりするように言いました。

「飼い主さんて?」と支配人はニヤついたまま言ったので「ダンボールの」と三階のある応接室を指さし答えたのです。

「ああ!ほんまですか?どこですか?」と支配人も外に出て周りを見渡したので「もう行った後や・・・」と私は頭を摩りながら言ったのです。

「どんな人でした?」と支配人は興味深々に聞いてきたので「大学生風の若い兄ちゃんやった」と私は見た印象のまま答えました。

 

納得したようにうなずいた支配人は「てか、なんで飼い主さんてわかったんですか?話したんですか?」と不思議そうに訊ねたので「ううん。話してないし、その人が飼い主さんて確証はない。ないけど、たぶん間違いないと思う」と私は答えました。

「つまり・・・カンってやつですか?」とさらに支配人が聞いてきたのですが、その質問には私は答えず、会館の中に戻ったのです。

私の後を追うように中に入ってきた支配人が独り言のように「たぶん、その人でしょうね・・・野村さんの、そういうカンって当たりますもんね」と言いました。

 

そのカンが当たっていたのかは、それから五か月後にわかることとなったのです。

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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最終章 納骨堂で泣いていた女の人

私は祭壇のCちゃんに装束を着せてあげた後、合掌をし、お経をあげました。

Kさんは合掌をしたまま目を閉じておられたのですが、その表情は穏やかなものでありました。

 

その後、お焼香の儀を経て、最後のお別れの時間になり、KさんはCちゃんを膝の上に寝かせながら、赤ちゃんを寝かしつけるように、Cちゃんの腰のあたりをトントンと優しく叩いて、その時を過ごされました。

 

膝の上のCちゃんの顔を静かに見つめるKさんの目には、薄っすらと涙が滲んでいましたが、それは五日前にKさんが納骨堂で見せた、Cちゃんの死を悲しむ涙とは違い、別れを惜しむ涙のように、私には見えました。

 

20分ほど、Kさんは、そのようにして過ごした後「お願いします」と私に出棺の意を伝えたのです。

 

Kさんは自らの手でCちゃんを火葬炉に納めた後、肩を震わせながら合掌をしてお見送りされていました。

そして私はKさんに確認をした後、火葬炉の点火のスイッチを入れたのです・・・

 

火葬が始まってもKさんはその場で合掌をしたまま、小さな声で「ありがとう・・・」と何度も繰り返すように言っておられました。

30分後、火葬は無事に終わったのですが、Kさんはその間、火葬炉から離れることはなく、最後まで合掌をしてお見送りをされたのです。

 

お骨になったCちゃんを目にしたとき、Kさん唇を噛むようにして涙を流されましたが、それでも気丈に全ての遺骨をお骨壺に納められ、最後まで立派にセレモニーをやり遂げられました。

 

お骨壺を大切そうに胸に抱きながら、私に深く頭を下げて「ありがとうございました」と言ったとき、Kさんの目から涙は消えており、私も頭を下げてKさんの見送ったのです。

 

私は帰っていかれるKさんの車を見ながら、Kさんが、どんな気持ちで五日間を過ごされたのかを考えていました。

おそらく、Kさんは、Cちゃんの死という悲しい現実に、何度も目を背けそうになりながらも、懸命に、その現実と向き合い、少しずつ受け止めていったに違いありません・・・

 

その間、いろんな葛藤があったことは私にも想像できました。

 

大切な存在との死別は、これ以上ない悲しみであります。

 

若いKさんにとって、Cちゃんとの別れは今までの人生で一番つらい出来事だったかも知れません。

 

しかし、生きていく中で、この悲しみは避けては通れないことでもあり、最終的にKさんはそれを悟ったうえで受け止められたのだと思います。

 

それを物語るように、この日のKさんは五日前とは別人と思えるほど、気丈な表情をされてCちゃんのお見送りをされました。

 

この経験はKさんの今後の人生において、必ずプラスになることでありましょう。

 

そう思うとKさんの悲しみの五日間は、とても大切で貴重な五日間だったように私には思えてくるのです。

 

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野村圭一



 

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続 納骨堂で泣いていた女の人

私は帰って行かれるKさんの車を少しだけ心配な気持ちで見送りました。

しかし、現段階で、Kさんに必要なのは愛猫ちゃんの死を受け止める時間であり、葬儀屋である私に出来ることは、それを受け止めたKさんからの連絡を待つことだけでありました。

 

翌日、支配人に昨夜のKさんとのことを話しました。

支配人は「そんなことがあったんですか・・・」と感慨深くうなずきながら言った後「初めて亡くしたときはつらいですもんね・・・どっちにしても、今日か明日には連絡あるでしょうね・・・」と視線を空に向けました。

「うん。でも、もしかしたら、もう少し時間かかりはるかもしれへん・・・一応、安置の方法は説明しといたし、冬場やから大丈夫やと思う」と私は答え、その日の仕事に取り掛かったのです。

 

追われるように仕事をこなしながらも、私はどこかKさんのことが気がかりでありました。

連絡先を聞かなかったので、こちらから連絡することも出来ないまま、その日は終わり、翌日もKさんから連絡はありませんでした。

 

Kさんが納骨堂に来られた日から二日経った日の昼過ぎ。

近くの中華屋で一緒に昼食をとっていた支配人が「ないですね・・・連絡」と気にかけるよに言いました。

「うん」と、だけ返事した私に支配人は「もしかしたら、このまま来ないこともありうるん違いますか?」と心配そうに言ったので「それはないと思う。仮によそ(他社)でやられることに決めたとしても、ちゃんと連絡してくれはる人やと思う」と私は語尾を強めて言いました。

支配人は納得したように数度うなずき、それ以上は何も言いませんでした。

 

しかし、Kさんからは、その日から、さらに二日過ぎても連絡がなかったのです。

 

私も内心(支配人が言ったようにKさんから連絡がないかもしれない)という思いが頭を過ぎりかけたときでありました。

会社に電話があり「すいません・・・野村さんいらっしゃいますか?」と聞き覚えのあるKさんの声がしたので「野村です。Kさんですか?」と私はKさんが名乗る前に、そう言いました。

「あ・・・はい。そうです・・・この前はどうも・・・」と少し戸惑いながらKさんは言われた後「あの・・・火葬をお願いしたいんですけど・・・」と声を詰まらせて言われたのです・・・

「わかりました」と返事をした後、私は「決心がつかれたんですか?」と話しかけるようにしてKさんに訊ねました。

Kさんは「・・・いえ・・・今もまだ、完全には・・・正直言ったら離れるのは嫌です・・・」とポツリと言った後「でも、このままにしておけないし、C(Kさんの愛猫ちゃんの名前のイニシャル)も可哀想だし・・・結局、自分がやってることは自己満足だってこともわかったんです・・・」と声を絞り出すようにして言われたのです。

「そうですか・・・」と私は受話器を持ちながら、声を抑え気味に返事をしました。

Kさんは続けるように「この五日間、現実逃避してただけでした・・・Cも早く天国にいきたかったかもしれません・・・そう思うと私はつくづく自分のことしか考えてない人間やなって・・・」と、そこまで言って泣かれたのです。

私は「Kさん?」と名前を呼び、Kさんの「・・・はい」という返事を聞いた後「ペットが亡くなったとき、すぐに気持ちの切り替えがすぐに出来る人なんて、いませんよ。その時間は人それぞれで、個人差があります。でも、Kさんは、悲しい中にあっても、まず最初に私の所(葬儀屋)に自ら出向かれたじゃないですか。その行動はCちゃんへの愛情だと私には感じました。だから私はCさんのこと『自分のことしか考えていない人間』だとは思いません」

そう私はKさんに伝えました。

 

少し沈黙があり、Kさんは「・・・ありがとうございます」と涙声で言われ、その後、Cちゃんのセレモニーの時間を決めました。

 

Kさんはその日の夜に執り行うことを希望されたので、Cちゃんのセレモニーは夜の10時に執り行われることになりました。

 

10時少し前にKさんはお車で来館されました。

私は駐車場まで出迎え、挨拶をしたとき、車の助手席に横たわる愛猫ちゃんの姿が目に入りました。

死後、五日経過してるようには見えない綺麗なKさんの愛猫を見て、私は「綺麗に安置されたんですね。どのようにされたんですか?」とKさんに質問をなげかけました。

Kさんは目に涙を溜めながらも、少し笑みを浮かべるように「最初の二日日間はドライアイスで冷やして、後はマメに氷を交換しながら置いてたんで・・・」と小さな声で説明をしてくださった後、優しく愛猫ちゃんを抱き上げました。

 

「そうですか・・・どうぞ奥に」と私はKさんを誘導するように会館の奥のセレモニーホールに案内し、Kさんから愛猫ちゃんを受け取って祭壇に寝かせたのです。

 

そして、私はろうそくと線香に火を灯しながら「五日間、どのようにして過ごされたんですか?」とKさんに訊ねました。

 

Kさんは祭壇の上の愛猫ちゃんを見つめながら苦「よく覚えていません・・・いろんな波があって・・・その繰り返しでした」と言った後、苦笑いするようにして頭を傾げられました。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

プレシャスコーポレーション

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納骨堂で泣いていた女の人

その日、私は深夜に予約が入っていた犬ちゃんのセレモニーに備え、会館に一人残り、葬儀の準備をしていました。

平日でもあったこの日、夜間のご依頼は、そのセレモニーのみであったので、支配人をはじめ、私以外のスタッフは定時には仕事終えて会館を後にしていました。

 

私は祭壇を整え、火葬炉の点検をしようと斎場に出たとき、納骨堂のある二階から、人の気配を感じたのです。

 

時間は21時を少し過ぎていたのですが、私以外のスタッフは19時には帰宅していたので、もしかしたら、誰かが参拝に来られているのかなと思い、私は階段を上がり二階の納骨堂の扉を静かに開けたのです。

 

納骨堂にはハンカチで口元を隠すようにした女性が一人、泣きながら立ち竦んでおられました。

参拝者なのか、見覚えのない、この女性に私はゆっくりと頭を下げながら「今晩は」とその場で声をかけました。

 

女性は無言で頭をペコっと下げたので、私は小さな声で「あの・・・参拝に来られたのですか?」とお訊ねしたところ、その女性は一呼吸置いて、首を横に振ったのです。

 

私は状況に少し戸惑いながら、女性の次の言葉を待ったのですが、女性は私以上に、私の登場に戸惑った様子だったので「すいません。私はここの人間で野村と申す者なんですが・・・」と尻切れになりながらも自己紹介をしました。

 

女性は先ほどと同じように、頭を小さく下げた後、涙交じりのか細い声で「・・・すいません・・・無断で・・・」とだけ返事をされたのです。

「いえ。あの・・・どうされたんですか?」と私は身を屈めながら訊ねたたところ、女性は「あの私、近く(鶴見区)に住むKと言う者なんですけど」と自己紹介をされた後、途切れ途切れになりながら「実は今朝早く・・・飼ってた猫が死んで・・・初めてのことだったんで・・・どうしていいかわからなくて・・・動物病院の人や友人に、ここ(弊社プレシャスコーポレーション)のことを聞いて・・・それで、一度、どうしたらいいのか、先に直接聞きに来ようと思って、一階は誰もいなかったんで・・・二階が事務所かなって思って、ノックして入ったら礼拝堂(納骨堂)だったみたいで、いっぱいペットの写真(旅立ったペットに飼い主さんが宛てた手紙)があるのが見えて・・・読んでたんです」と泣きながら説明をされたのです。

「そうだったんですか・・・私、一階に居たんですけど、奥のセレモニーホールで作業してたんで気付きませんでした。どうもすいませんでした」と謝った後「どうぞこちらに」と納骨堂の応接セットのソファーにKさんを案内しました。

 

静かな足取りでソファーに腰かけられたKさんに「もし、よければ、簡単にお葬儀の流れを説明させてもらいましょうか?」と確認するように言ったところ、Kさんは「お願いします」とお返事をされたので、私はお葬儀~火葬~お骨上げまでの流れをパンフレットを見てもらいながら簡単に説明をしました。

 

説明を聞き終えた後、Kさんは黙ったまま私が手渡したパンフレットを見ておられたのですが、不意に目に涙を浮かべながら「あの・・・どうしても火葬ってやらないといけないものなんですか?」と質問をされたのです。

「どうしても・・・・?と言うよりも、今、ペットに限らず人間でも一番主流にはなっているのが火葬でありまして、ペットの場合ですと、それ以外の方法もあります」と答えた私に「他の方法ってなんですか?」とKさんは間髪入れずに訊ねられました。

「はい。自宅に土の庭があるような人は、そこに穴を掘って土葬される人もいます。それに、これはまだ、かなり少数ではありますが、ペットちゃんの場合、剥製にされる飼い主さんもいらっしゃいます」と私は答えました。

Kさんは少し驚いた顔をして「剥製!?剥製ってあの剥製ですか?」と言われたので「はい。剥製といえば、一昔前はハンターがシンボルのために獲った動物を残すためのものだったのですが、近年はペットが亡くなったとき、剥製にされる人が増えているんですよ。事実、私の会社では、そんな飼い主さんの要望に応えるために剥製葬というのも執り行っているんです」と説明をしました。

 

そんな私の説明を聞いたKさんは、ゆっくりと視線を落とすようにしながら首を横に振り「・・・剥製は・・・」と独り言のように言った後「いずれにしても、土に埋めるか、燃やすしかないんですね・・・」と沈んだ声でポツリと言われました。

 

沈黙に包まれた納骨堂の中、私は非情なことと理解しつつ「はい・・・・」と返事をしたのです・・・

 

数分ほど、Kさんは声を押し殺すようにして泣いておられました・・・

 

そして、ハンカチで目元を押さえながら「皆さんはペットが死んでから、だいたいどれくらいで火葬しはるんですか?」とKさんは質問をされたので私は「この時期ですと、一番多いのが亡くなった翌日か二日後ですかね・・・もちろん、ドライアイスなどを利用して一週間くらい安置してから火葬される人もいます」と私は返答しました。

 

Kさんは視線を落としたまま呆然とされていたのですが「とりあえず、一度、帰ります。ありがとうございました」と頭を下げ、ソファーから立ち上がりました。

 

私は玄関までKさんを送り、無言で頭を下げました。

Kさんは会館のすぐ隣にあるコインパーキングに停めた車の方に歩いて行かれたのですが、数歩、歩いたところで立ち止まり、こちらを振り返って「・・・あの・・・決心着いたら連絡します・・・すいません、さっき聞いたんですけど、もう一度、名前を教えてくれませんか?」と言われたので「はい。私の名は野村です」と答えました。

「ノムラさんですね・・・ノムラさんご親切に説明してくださってありがとうございました」と深く頭を下げて帰っていかれたのです・・・

 
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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小さなペット達のセレモニーホールの必要性と専門火葬炉完成のお報せ

弊社プレシャスコーポレーションにご依頼のあるペットのお葬儀・ご火葬の半数以上は犬ちゃんと猫ちゃんのセレモニーであります。

セレモニーホールが完備されたプレシャス会館の一階の壁と二階の納骨堂には、当社でお見送りをさせていただいたペット達に飼い主さんが宛てた手紙が掲示されているコーナーがあるのですが、その中には犬ちゃんや猫ちゃんに以外の小さなペット達に宛てられた手紙もたくさんあります。

 

小さなペットとはハムスターやフェレット、それに小鳥等がその代表ではありますが、当社ではそれ以外にもデグー、ハリネズミ、フクロモモンガ、チンチラ、モルモット等の小動物や、ヘビやトカゲ等の爬虫類。そしてカエルやカメの両生類も過去にお見送りさせてもらったことがあります。

 

当会館を訪れた人は、必ずと言っていいほど、この「ペットへの手紙」の掲示板の前に吸い寄せられるようにして、手紙を読まれるものです。

もちろん、セレモニーで訪れた飼い主さんも、火葬の待ち時間のときなどに、この掲示板の手紙を見られることもあるのですが、犬ちゃんや猫ちゃんの飼い主さんは、小さなペット達への手紙を見て「こういうペットでも火葬してあげる人がいるんですね・・・」と感心されたように口にされることがあります。

それは、そのように口にされる人にとって、犬ちゃんや猫ちゃんは家族のような存在であっても、小さなペットの存在は、あくまでもペットという位置付けであることが多いからであります。

しかし、だからといって、けして、その言葉の意図に悪意があるわけではありません。

 

ペットは実際に飼ってみないと、そのペットの持つ魅力や本質がわからないものであり、犬や猫と違って、普段あまり目にしない動物がどういうものなのかが、わからないことは仕方ないことなのであります。

事実、私自身も、このお仕事をして、飼い主さん達からお話を聞かせてもらうまで、小さなペット達のことは今一つ理解していなかったように思えます。

 

人懐っこいフェレット。ヤキモチ焼きのモルモット。甘えたのハリネズミ。名前を呼ぶと駆け寄ってくるイグアナ。

セレモニーを通じて小さなペット達の飼い主さんから、写真や動画を見せてもらいながら、いろんなお話を聞かせてもらう機会があり、そのペットの魅力を知り、あらためて、そんなペット達も飼い主さんにとっては家族のような存在であることも知ることとなったのです。

 

そのことからも、当社は、どんなに小さなペットであっても犬ちゃんや猫ちゃんと同じように家族葬を執り行い、個別で火葬を実施して参りました。

それと同時に繊細な小さなペット達のお骨を綺麗に残すための専門設備の必要性も感じることになったのです。

 

そのことは昨年の夏頃、過去ブログ{小さなペットの火葬」でも少し触れたのですが、今年に入り、ようやくそれを形にすることが出来たのです。

 

元々、個別による熱火葬を実施していた当社では、どんなに小さなペットの遺骨も綺麗に残せてはいたのですが、その装置の完成後は、ほぼ全てのお骨を原型に近い形で残すことが可能になりました。

事実、火葬後、そのようにして綺麗に残ったペットの遺骨を見て、喜びのあまり涙を流して感謝の言葉をくださった飼い主さんもいたほどです。

 

 

そのような飼い主さんを見ると、やはり、ペットは大きさには関係なく、その人にとっては大切な家族であるのだと強く感じるのです。

 

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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置き去りにされる心

2月14日のバレンタインディ。

大阪は数年に一度あるかないかの大雪に見舞われました。

関東や東北ほどではありませんでしたが、大阪も雪の影響で一部の交通機関が麻痺し、特に大阪~奈良間の幹線道路はほぼ通行止めとなり、場所によっては三日間、ご依頼のあったセレモニーの延期を余儀なくされました。

 

しかし、雪がもたらしたのは、交通の混乱だけではなく、底冷えの寒気は高齢や病気で体力が低下していた多くのペット達の命も奪ったのです。

 

事実、この日、平日にも関わらず、弊社プレシャスコーポレーションには通常の約7倍の葬儀と火葬のご依頼が重なりました。

しかし、積雪の影響で、その日に実施できたのは、その内の半分以下でありました。

 

14日にいただいたご依頼を、全てを終えたのは17日だったのですが、この三日間のセレモニーの半数は、老衰でも病死でも事故死でもない、若くて元気だったペット達の訃報も含まれていたのです。

 

「昨日までは普通に生活してたんです・・・」

この三日間、悲痛な表情の飼い主さんの口からこの言葉を何度聞いたことか・・・

 

この冬一番の寒波は、前日まで元気に過ごしていたペット達の命をも脅かし、急死をも招く結果となったのです。

 

過去にもブログに書いたことがあるのですが、気温とペットの死には大きな関係性があり、特に前日との気温差が5度以上あるとき、その影響は、より大きくなると私は考えています。

 

それは、人間にも当てはまることなのですが、急激な気温の変化に体が対応できず、体調を崩すことはよくあることであります。

 

しかし、衣類等で調整することが出来ないペット達は自身の体温調節機関に頼らざるを得ません。

 

そんな状況下の中で、ペット達は懸命に順応をしながら頑張っているのだと思います。

 

 

 

急死したペットのセレモニーは年間通してありますが、やはりこの季節がもっとも多く重なるものであります。

 

病死や老衰でペットが亡くなったときとは違い、何の前触れもないまま、ペットに先立たれたとき、飼い主さんは、その現実を受け止めることも出来ないまま、セレモニーを迎えることになります。

 

焼香の香りと読教が漂う中、セレモニーは進行し、飼い主さんの心だけが置き去りにされてしまうのです。

 

そんな飼い主さんを見るのはセレモニーを執り行う側である我々にとっても、つらいものであり、何度経験しても慣れるものではありません。

 

毎年のことではありますが真冬のセレモニーは悲しいセレモニーが重なる季節でもあるのです。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



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最終章 小さいな生命が教えてくれること

その日、会館で執り行われた、午後一の葬儀が終わり、飼い主様の車を見送っているところに、捕獲機を借りたRさんがカミュのことを心配して、会館に来てくれました。

 

私は寝ているカミュを起こし、Rさんに目を見てもらったところ「大丈夫ですね、目は見えてるし、しっかりと開くようになるよ」と言ってくださり、ほっと胸を撫で下ろしました。

また、ワクチン、去勢の病院(保護猫・犬を主に看ている病院)等も紹介すると本当に有難いことをいろいろとアドバイス頂きました。

 

そして、Rさんは「昨日、阿倍野から里親募集で来てくれた素晴らしい夫婦がいるの。その方達は、ちょうどカミュちゃんみたいな子を探していたから、お話はできるよ」と言って下さりました。

 

そのような有難いお言葉を頂いたにも関わらず、即決断せず「野村やスタッフと話してから連絡させて頂きます」とお応えしました。

 

それは、私自身が本当に飼おうかと迷っていたからに過ぎません。

本当にカミュにとって幸せはなんなんだろうか?といろいろとご葬儀の合間に考えていましたが、結論が出ず、その日の最後のご依頼が終わり、自宅に帰宅しました。

 

そして、次の日、昨年4月に野村が担当した愛猫Tちゃんの飼い主Sさんが納骨堂で御参りに来られていらしたのに気付き、野村と一緒に挨拶に出向いたのですが、Sさんは泣いておられるようでした。

 

野村がSさんに話をうかがったところ「いつまでも悲しんでばかりいられないから、本日はTに最後のお別れを言いにきた」と言っておられました。

 

その後、いろいろとお話をしている内にカミュの話になり、Sさんが「どこにいるの?見せて」とSさんがおっしゃったので、三人で一階に降り、私はカミュを抱いて見せると、Sさんは「この子、里親に出されるんなら私に譲ってください」と懇願されたのです。

 

野村がSさんなら僕も安心して任せられると大丈夫と太鼓判を押していたこと、そして、遺骨になったTちゃんに対しても優しい心で接するSさんを見て、私もSさんが里親になってくれるのならカミュも幸せになれると思ったのです。

 

その後、野村がRさんに里親になりたいという人が決まったことを連絡し、快く承諾を得てもらい、Sさんという里親が決定しました。

 

Sさんはその日にカミュを連れて帰られることになり、私はカミュとSさんを見送ったのです。

 

私自身、一昨年の1月13日に10匹目の最後の猫ラッティを亡くし、それからまたそれに似た喪失感がくると思っていませんでした。

 

私は里親に出す気持ちが嬉しいものだけでなく、こんなに辛く悲しいものだということをこのとき知りました。

 

 

私が主体となって、昨年の11月から遺品整理のリサイクル(未来へのループプロジェクト)を始めました。その売上の一部は動物愛護譲渡団体に寄付しています。

 

その団体様のお気持ちが今回のことで少し、理解もできました。

 

少しの間でしたが、カミュにはいろいろと教えてもらいました。

 

本当にありがとう。

 

カミュ、プレシャスコーポレーションのスタッフは皆、カミュのことを家族と思っています。そして、皆、カミュの幸せを望んでいます。

 

また、いつか会おう。Sさんの元で幸せになってください。

 

それまで、お互いに精一杯生きて、最高の猫生、人生にしような。

 

 

プレシャスコーポレーション 山田



 

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続 小さいな生命が教えてくれること

朝、会館に到着すると、ベッドの上の毛布に包まって寝ていたのとご飯を全て食べていたので安心しました。

 

ただし、ご飯と水のトレイが、毛布の上で裏返っており、トイレの砂がゲージから1メートル範囲の場所に飛び散っているという状態で、初めて猫を飼った記憶が戻ってきました。

 

その日、会館でのご葬儀が朝から晩まであり、カミュはスタッフが近づくと、落ち着かず「シャー」と暴れる為、ご葬儀の邪魔になるので、会館の3階の事務所に連れて行く事にしました。

 

ご葬儀の合間に見に行くと「ニャー」「シャー」と昨日のように慣れる様子がなく、あと1日様子を見てみようとその日も会館を暗くして、皆、帰宅しました。

 

次の日もカミュはしっかりとご飯を食べて、寝ており、安心しましたが、昨日と同様、トイレの砂が大変なことになっていて、片付けが大変でした。

 

やはり、その日も慣れる様子もなく、同じように3階でお留守番をさせていました。

葬儀の合間にスタッフが会いに行くのですが、前日と同じように「ニャー」「シャー」と暴れ、慣れる様子がないので、本日のご依頼が全て終了したら、ある秘策を実行しようと考えていました。

 

その秘策を実行するにあたり、今まで猫を飼っていた経験上、ほぼ成功するだろうと考えてはいましたが、カミュの警戒心がすごいので、荒療治ではないかと不安でありました。

 

 

その日の全てのご依頼が終わり、秘策を実行する時間になりました。

 

野村とYさんがいる前で、ゲージに手を入れると「シャー」と恒例のごとく威嚇をしてきました。

 

私は、噛み付かれるかな?!と思ったのですが、

カミュは恐がっているだけであり、

ゲージの奥に体を隠すようにして、

「ミャー、ミャー」と泣いていました。

 

私は、「大丈夫や」「大丈夫や」

と声を掛けつつ、

 

カミュの右手で襟首を少し強めにさわり、左手で喉を優しくさわりました。

 

先程の警戒心が驚くほど無くなった声で「ニャー」と鳴いており、それからは、気持ちのよい声で「ニャ~」と鳴き、私の手に顔をぐいぐいと摺り寄せてきました。

 

 

その光景を見ていた、野村をはじめ、Yさんも泣きそうな感じで「本当に良かった」と安堵の表情をしていていました。野村はいつも泣く時は一瞬泣く感じなので、ゆっくりと話しながら泣きそうな顔をあまり見ることがないので、その顔が今も忘れられません(笑)

 

みんな本当に動物が好きなんやな

とつくづく思い、

すごく嬉しくなり、このようなスタッフと働いていることを誇りに思いました。

 

そして、私はカミュをゲージから出し、気になっていた目を見ることにしました。

 

片目は塞がっていることはなく、瞬膜が半分くらい出ており、塞がっているように見えていただけで、目が見えていることがわかり、本当に喜びました。

 

少し目ヤニがあったので、湿らせた布で、目もと部分を拭くと綺麗に取れました。

 

その後、よく相談を聞いて頂いている動物病院の先生に電話すると

「ストレスで瞬膜が出続けることがあるから、1週間くらい様子を見てあげて」

と言われ、安堵しました。

 

その日は、自宅に連れて帰ろうかと考えましたが、また環境が変わるとストレスになるかもしれないと思い、カミュを会館に残し、帰宅しました。

 

翌日の早朝に、スタッフでミーティングをし、今後のカミュについて、話し合いました。

スタッフ個人が飼うという意見や会館で飼うという意見の中、どちらにせよ、仕事の性質上、帰宅することも会館にいることもままならないこともあるので可哀相という意見もあり、どうしようかと結論が出ないまま、日常の業務が始まりました。

 

 

その日から会館の待合室のソファ近くにカミュのいるゲージを移動して、葬儀を実施することにしました。

本当に可愛らしい子で、赤ちゃんみたいに安心してずっと寝ていました。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

 

 

プレシャスコーポレーション 山田



 

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小さいな生命が教えてくれること

12月の中旬にブログで登場した親を亡くした仔猫カミュについてのその後のことを山田が報告させて頂きます。

※過去ブログ{会館の近くで息絶えていた猫 続 会館の近くで息絶えていた猫}参照

 

 

祭壇から出てくるというなんともびっくりさせられる初登場から1ヶ月が経っても、カミュは我々スタッフに慣れることはありませんでした。

 

ただ、ほぼ毎日、朝と夕方に来ては、「ニャー」とかわいい声で、ご飯をねだり、夜には、寝床として、会館に来ることが日課になっていました。

時には、2日空けてくることもあり、スタッフの心配をよそに、遠征に行ってきたと言わんばかりの豪快な食べっぷりであり、トイレもしっかりとしていました。

 

そのような日常の中で、カミュをよく見ると目が片方塞がっていることに気付きました。

私は、目ヤニなら、なるべく早い段階で病院に連れて行かなければ、最悪の場合、失明をする等、懸念し、早期に捕獲することを決意しました。

 

そこで、スタッフに力を借りて、カミュを捕獲しようとする模索の毎日が続きました。

 

猫好きスタッフのF君が提案したご飯中に近寄りサッと抱くというアイデアは、カミュに「シャー」と言って20回連続で逃げられ、次に私が提案したご飯を食べている間に、上からゲージを被せるというアイデアも、警戒心のしたカミュの前では近づくことすら出来なかったのです。

 

そんな我々を見かねた我らが代表の野村は自信満々に「エエこと思いついた!俺にまかしてくれ!!」と豪語して提案したのは、ご飯を入れたゲージの入り口に釣り糸を付け、入ったと同時に糸を引っ張り、閉めるというアイデアでありました。

良いと思ったこの作戦も、間一髪のところでカミュにかわされ、力一杯、釣り糸を引いた野村は勢い余って指を切り医務室に直行するオマケまでつきました。

 

 

他にも我々スタッフが考えられる限りのことは、実施しましたが、野生の俊敏さもあり、一向に捕まえることができず、また、日常のご依頼もあり、日にちだけが過ぎていきました。

 

焦りを感じていた私は、過去に何度も弊社プレシャスコーポレーションでご依頼をくださったことのある、猫の保護活動と里親探しをされているRさんに捕獲機を借りることを決断し、お電話しました。

 

Rさんは快く承諾して頂き、その次の日の朝一に、捕獲機を借りることになり、代表の野村と一緒にお伺いしました。

 

私の捕獲機の想像とは、ねずみ捕りのようなバネ式の「バン」と大きな音が鳴る恐いイメージの物でしたが、最新式の物は、ストンとほぼ音もせずに優しくゲージが閉まる物でした。

 

構造としては、金網ゲージ箱の入り口の奥にご飯を置いておき、ご飯のところに体重が掛かると入り口のドアがゆっくりと閉まる仕組みであり、私たちは驚くと同時に感心しました。

 

このような捕獲機なら、もっと早くに借りるべきだったと後悔をしたくらいの物でした。

 

私と野村は、Rさんにお礼を伝え、お借りし、早速、その日の午前中に設置をしました。

その日は、稀なことですが、訪問のご依頼ばかりで、スタッフ総出で訪問のご依頼を実施しており、会館に戻ったのは、19時頃でした。

 

捕獲機を見ると、カミュが居ました。

 

私は一瞬びっくりしましたが、嬉しくなり、即、野村に電話しました。

 

「カミュ、捕獲成功です。」

 

「おおおおおおーすごいやん、捕獲機、始めから借りてたらよかったな、もう少ししたら、帰館するわ」

 

 

捕獲機の中は、狭くかわいそうなので、とりあえず、広いゲージを作り、その中にトイレとご飯、水を設置しました。

 

それから、ゲージの入り口と捕獲機の入り口を繋いで、捕獲機の入り口をあけるとカミュは勢いよくゲージに入っていきました。

 

ただ、かなり暴れまわったり、ニャーニャー泣いたりと落ち着きがない様子が続いたのです。

私は居たたまれない気持ちになりつつも、カミュの今後の安全の為に必要なことだと自分に言い聞かせ、様子をみることにしました。

 

全然、落ち着かない様子だったので、ベッドと毛布を入れるとその上に乗って、こちらを見て、ミャーミャーと泣いてばかりいました。

 

結局、その日は、スタッフが代わる代わるカミュの様子を見るようにしていたのですが、泣いてばかりいたので、誰も居ない方が落ち着くのではないかと考え、捕獲前の日常のように会館を暗くして、その日は、皆、帰宅することにしました。

 

朝、会館に到着すると、ベッドの上の毛布に包まって寝ていたのとご飯を全て食べていたので安心しました。

 

ただし、ご飯と水のトレイが、毛布の上で裏返っており、トイレの砂がゲージから1メートル範囲の場所に飛び散っているという状態で、初めて猫を飼った記憶が戻ってきました。

 

その日、会館でのご葬儀が朝から晩まであり、カミュはスタッフが近づくと、落ち着かず「シャー」と暴れる為、ご葬儀の邪魔になるので、会館の3階の事務所に連れて行く事にしました。

 

ご葬儀の合間に見に行くと「ニャー」「シャー」と昨日のように慣れる様子がなく、あと1日様子を見てみようとその日も会館を暗くして、皆、帰宅しました。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション 山田





 

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最終章 悲しみが深いゆえ

そして、5分後、Uさんと奥さんと二人のお子さんがご家族揃われて下に降りてこられたのです。

 

ご家族立会いのもと、火葬は無事に終わり、Uさん家族は遺骨に生まれ変わったチワワちゃんと対面をされました。

 

遺骨を目にしたUさん家族は、あらゆる思いが交差する中、冷静に、かつ丁寧にチワワちゃんの遺骨を骨上箸でお骨壺に収めておられました。

そのとき、Uさん家族の目には涙は無く、最期まで優しい眼差しのまま収骨を終えられたのです。

 

お骨上げを無事に終えたUさん家族とは、そこで別れることになり、私は「本日は寒い中、お立会いしてくださりありがとうございました」とお礼を述べた後、火葬車に乗り込みました。

 

下のお子さんを抱いたUさんは頭を下げて見送ってくださり、左手で上のお子さんの手を握り、右手でお骨壺を胸に抱いた奥さんは声にはならなかったものの、口の動きから(ありがとうございました)と言っておられるのが伝わりました。

 

それを、見届けた後、私は火葬車から頭を下げ、Uさんのマンションを後にしたのです。

 

 

愛する家族であるペットを喪ったとき、その現実をどう受け止めてよいのかさえわからなくなるものであります。

その悲しみと戸惑いから、葬儀や火葬に立ち会うことを拒まれる飼い主さんもいます。

もちろん、その気持ちは私にも理解できます。

 

四回に渡って書かせてもらった今回のブログをお読みになられた人は、私のことを、悲しい気持ちの飼い主さんに是が非でも立会いを強要している非情な人間のように映ったかもしれません。

確かに私はペットとの別れがつらければつらい人ほど、悲しみが深ければ深い人ほど、その別れのセレモニーに立ち会ったほうがいいと考えているのは事実であります。

それは、私が飼い主さんの今現在の悲しみよりも、先々の後悔の念を避けたい気持ちを重視しているからに他なりません。

 

弊社のプレシャス会館には納骨堂があるので、セレモニーの後日、ペットを喪った飼い主さん達とお会いする機会も多く、そのときに色んなお話をする機会もあります。

 

時が経ち、ペットの死を現実のものと受け止めたとき、ちゃんとお見送りしてあげれなかったことで、自分自身を責め、後悔される飼い主さんは決して少なくありません。

 

そのように後悔の残るお見送りをされた飼い主さんは口々に「ちゃんと立会いしてあげたかった」「自分の手で骨を拾ってあげたかった」と涙ながらに口にされるのです。

 

そんな飼い主さんを数多く見てきたからこそ、私はそのことを重視しているのであり、深い悲しみに包まれながら見送りをされた飼い主さんよりも、後悔の残るお見送りをされた飼い主さんのほうが、その後の生活の中で、その事実が心に大きな影を落とすことになることも、葬儀屋としての経験上、学んできたことなのです。

 

飼い主さんのその後のことを考えるのは、葬儀屋の仕事ではないと言われればそれまででありますが、たった一度しかない、そのペットとの別れのセレモニーを後悔の残るものには、絶対にしてほしくはないと私は思っています。

 

その願いと想いだけは、これまでも、そしてこれからも、けして変わらないと思います。

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 



 

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