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続 納骨堂で泣いていた女の人

私は帰って行かれるKさんの車を少しだけ心配な気持ちで見送りました。

しかし、現段階で、Kさんに必要なのは愛猫ちゃんの死を受け止める時間であり、葬儀屋である私に出来ることは、それを受け止めたKさんからの連絡を待つことだけでありました。

 

翌日、支配人に昨夜のKさんとのことを話しました。

支配人は「そんなことがあったんですか・・・」と感慨深くうなずきながら言った後「初めて亡くしたときはつらいですもんね・・・どっちにしても、今日か明日には連絡あるでしょうね・・・」と視線を空に向けました。

「うん。でも、もしかしたら、もう少し時間かかりはるかもしれへん・・・一応、安置の方法は説明しといたし、冬場やから大丈夫やと思う」と私は答え、その日の仕事に取り掛かったのです。

 

追われるように仕事をこなしながらも、私はどこかKさんのことが気がかりでありました。

連絡先を聞かなかったので、こちらから連絡することも出来ないまま、その日は終わり、翌日もKさんから連絡はありませんでした。

 

Kさんが納骨堂に来られた日から二日経った日の昼過ぎ。

近くの中華屋で一緒に昼食をとっていた支配人が「ないですね・・・連絡」と気にかけるよに言いました。

「うん」と、だけ返事した私に支配人は「もしかしたら、このまま来ないこともありうるん違いますか?」と心配そうに言ったので「それはないと思う。仮によそ(他社)でやられることに決めたとしても、ちゃんと連絡してくれはる人やと思う」と私は語尾を強めて言いました。

支配人は納得したように数度うなずき、それ以上は何も言いませんでした。

 

しかし、Kさんからは、その日から、さらに二日過ぎても連絡がなかったのです。

 

私も内心(支配人が言ったようにKさんから連絡がないかもしれない)という思いが頭を過ぎりかけたときでありました。

会社に電話があり「すいません・・・野村さんいらっしゃいますか?」と聞き覚えのあるKさんの声がしたので「野村です。Kさんですか?」と私はKさんが名乗る前に、そう言いました。

「あ・・・はい。そうです・・・この前はどうも・・・」と少し戸惑いながらKさんは言われた後「あの・・・火葬をお願いしたいんですけど・・・」と声を詰まらせて言われたのです・・・

「わかりました」と返事をした後、私は「決心がつかれたんですか?」と話しかけるようにしてKさんに訊ねました。

Kさんは「・・・いえ・・・今もまだ、完全には・・・正直言ったら離れるのは嫌です・・・」とポツリと言った後「でも、このままにしておけないし、C(Kさんの愛猫ちゃんの名前のイニシャル)も可哀想だし・・・結局、自分がやってることは自己満足だってこともわかったんです・・・」と声を絞り出すようにして言われたのです。

「そうですか・・・」と私は受話器を持ちながら、声を抑え気味に返事をしました。

Kさんは続けるように「この五日間、現実逃避してただけでした・・・Cも早く天国にいきたかったかもしれません・・・そう思うと私はつくづく自分のことしか考えてない人間やなって・・・」と、そこまで言って泣かれたのです。

私は「Kさん?」と名前を呼び、Kさんの「・・・はい」という返事を聞いた後「ペットが亡くなったとき、すぐに気持ちの切り替えがすぐに出来る人なんて、いませんよ。その時間は人それぞれで、個人差があります。でも、Kさんは、悲しい中にあっても、まず最初に私の所(葬儀屋)に自ら出向かれたじゃないですか。その行動はCちゃんへの愛情だと私には感じました。だから私はCさんのこと『自分のことしか考えていない人間』だとは思いません」

そう私はKさんに伝えました。

 

少し沈黙があり、Kさんは「・・・ありがとうございます」と涙声で言われ、その後、Cちゃんのセレモニーの時間を決めました。

 

Kさんはその日の夜に執り行うことを希望されたので、Cちゃんのセレモニーは夜の10時に執り行われることになりました。

 

10時少し前にKさんはお車で来館されました。

私は駐車場まで出迎え、挨拶をしたとき、車の助手席に横たわる愛猫ちゃんの姿が目に入りました。

死後、五日経過してるようには見えない綺麗なKさんの愛猫を見て、私は「綺麗に安置されたんですね。どのようにされたんですか?」とKさんに質問をなげかけました。

Kさんは目に涙を溜めながらも、少し笑みを浮かべるように「最初の二日日間はドライアイスで冷やして、後はマメに氷を交換しながら置いてたんで・・・」と小さな声で説明をしてくださった後、優しく愛猫ちゃんを抱き上げました。

 

「そうですか・・・どうぞ奥に」と私はKさんを誘導するように会館の奥のセレモニーホールに案内し、Kさんから愛猫ちゃんを受け取って祭壇に寝かせたのです。

 

そして、私はろうそくと線香に火を灯しながら「五日間、どのようにして過ごされたんですか?」とKさんに訊ねました。

 

Kさんは祭壇の上の愛猫ちゃんを見つめながら苦「よく覚えていません・・・いろんな波があって・・・その繰り返しでした」と言った後、苦笑いするようにして頭を傾げられました。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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