スタッフブログ―スタッフの日々、感じたことを発信します。

納骨堂で泣いていた女の人

その日、私は深夜に予約が入っていた犬ちゃんのセレモニーに備え、会館に一人残り、葬儀の準備をしていました。

平日でもあったこの日、夜間のご依頼は、そのセレモニーのみであったので、支配人をはじめ、私以外のスタッフは定時には仕事終えて会館を後にしていました。

 

私は祭壇を整え、火葬炉の点検をしようと斎場に出たとき、納骨堂のある二階から、人の気配を感じたのです。

 

時間は21時を少し過ぎていたのですが、私以外のスタッフは19時には帰宅していたので、もしかしたら、誰かが参拝に来られているのかなと思い、私は階段を上がり二階の納骨堂の扉を静かに開けたのです。

 

納骨堂にはハンカチで口元を隠すようにした女性が一人、泣きながら立ち竦んでおられました。

参拝者なのか、見覚えのない、この女性に私はゆっくりと頭を下げながら「今晩は」とその場で声をかけました。

 

女性は無言で頭をペコっと下げたので、私は小さな声で「あの・・・参拝に来られたのですか?」とお訊ねしたところ、その女性は一呼吸置いて、首を横に振ったのです。

 

私は状況に少し戸惑いながら、女性の次の言葉を待ったのですが、女性は私以上に、私の登場に戸惑った様子だったので「すいません。私はここの人間で野村と申す者なんですが・・・」と尻切れになりながらも自己紹介をしました。

 

女性は先ほどと同じように、頭を小さく下げた後、涙交じりのか細い声で「・・・すいません・・・無断で・・・」とだけ返事をされたのです。

「いえ。あの・・・どうされたんですか?」と私は身を屈めながら訊ねたたところ、女性は「あの私、近く(鶴見区)に住むKと言う者なんですけど」と自己紹介をされた後、途切れ途切れになりながら「実は今朝早く・・・飼ってた猫が死んで・・・初めてのことだったんで・・・どうしていいかわからなくて・・・動物病院の人や友人に、ここ(弊社プレシャスコーポレーション)のことを聞いて・・・それで、一度、どうしたらいいのか、先に直接聞きに来ようと思って、一階は誰もいなかったんで・・・二階が事務所かなって思って、ノックして入ったら礼拝堂(納骨堂)だったみたいで、いっぱいペットの写真(旅立ったペットに飼い主さんが宛てた手紙)があるのが見えて・・・読んでたんです」と泣きながら説明をされたのです。

「そうだったんですか・・・私、一階に居たんですけど、奥のセレモニーホールで作業してたんで気付きませんでした。どうもすいませんでした」と謝った後「どうぞこちらに」と納骨堂の応接セットのソファーにKさんを案内しました。

 

静かな足取りでソファーに腰かけられたKさんに「もし、よければ、簡単にお葬儀の流れを説明させてもらいましょうか?」と確認するように言ったところ、Kさんは「お願いします」とお返事をされたので、私はお葬儀~火葬~お骨上げまでの流れをパンフレットを見てもらいながら簡単に説明をしました。

 

説明を聞き終えた後、Kさんは黙ったまま私が手渡したパンフレットを見ておられたのですが、不意に目に涙を浮かべながら「あの・・・どうしても火葬ってやらないといけないものなんですか?」と質問をされたのです。

「どうしても・・・・?と言うよりも、今、ペットに限らず人間でも一番主流にはなっているのが火葬でありまして、ペットの場合ですと、それ以外の方法もあります」と答えた私に「他の方法ってなんですか?」とKさんは間髪入れずに訊ねられました。

「はい。自宅に土の庭があるような人は、そこに穴を掘って土葬される人もいます。それに、これはまだ、かなり少数ではありますが、ペットちゃんの場合、剥製にされる飼い主さんもいらっしゃいます」と私は答えました。

Kさんは少し驚いた顔をして「剥製!?剥製ってあの剥製ですか?」と言われたので「はい。剥製といえば、一昔前はハンターがシンボルのために獲った動物を残すためのものだったのですが、近年はペットが亡くなったとき、剥製にされる人が増えているんですよ。事実、私の会社では、そんな飼い主さんの要望に応えるために剥製葬というのも執り行っているんです」と説明をしました。

 

そんな私の説明を聞いたKさんは、ゆっくりと視線を落とすようにしながら首を横に振り「・・・剥製は・・・」と独り言のように言った後「いずれにしても、土に埋めるか、燃やすしかないんですね・・・」と沈んだ声でポツリと言われました。

 

沈黙に包まれた納骨堂の中、私は非情なことと理解しつつ「はい・・・・」と返事をしたのです・・・

 

数分ほど、Kさんは声を押し殺すようにして泣いておられました・・・

 

そして、ハンカチで目元を押さえながら「皆さんはペットが死んでから、だいたいどれくらいで火葬しはるんですか?」とKさんは質問をされたので私は「この時期ですと、一番多いのが亡くなった翌日か二日後ですかね・・・もちろん、ドライアイスなどを利用して一週間くらい安置してから火葬される人もいます」と私は返答しました。

 

Kさんは視線を落としたまま呆然とされていたのですが「とりあえず、一度、帰ります。ありがとうございました」と頭を下げ、ソファーから立ち上がりました。

 

私は玄関までKさんを送り、無言で頭を下げました。

Kさんは会館のすぐ隣にあるコインパーキングに停めた車の方に歩いて行かれたのですが、数歩、歩いたところで立ち止まり、こちらを振り返って「・・・あの・・・決心着いたら連絡します・・・すいません、さっき聞いたんですけど、もう一度、名前を教えてくれませんか?」と言われたので「はい。私の名は野村です」と答えました。

「ノムラさんですね・・・ノムラさんご親切に説明してくださってありがとうございました」と深く頭を下げて帰っていかれたのです・・・

 
ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

大阪 ペット葬儀・火葬に関するお問い合せはプレシャスコーポレーションまで

大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

ペット葬儀・火葬のご依頼はフリーダイヤル:0120-982-660

コメント:0

コメントフォーム
Remember personal info

トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL
http://www.precious-corporation.com/blog/archives/8434/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
納骨堂で泣いていた女の人 from スタッフブログ|ペットの訪問火葬のプレシャスコーポレーション

Home > 未分類 > 納骨堂で泣いていた女の人

  • 亡くなったペットの遺骨で作るメモリアルグッズ
  • 永代供養
  • ペット火葬について日々のスタッフブログ
  • ペットロス 愛するペットの死を乗り越えるために
  • 訪問可能エリア 大阪・京都・兵庫・滋賀・和歌山・奈良 その近辺のエリアに関してもお気軽にお問い合わせください。

ページトップへ