スタッフブログ―スタッフの日々、感じたことを発信します。

会館前のゴミを拾ってくださる人

弊社プレシャス会館の玄関前には木製のグレートデン親子の大きな置物があります。

昨年、ルカの飼い主さんのKさん※(過去ブログ{私の癒される場所留夏 逝く・・・}参照)より「会館のシンボルに」と、いただいたのです。

 

笑ってるではなく、怒ってるでもない、本当に無表情な彫り物なのですが、どことなく愛らしく、私をはじめスタッフ全員がこのグレートデン親子のことを、とても気に入っています。

お父さんグレートデンはお座りした状態でも1m以上あり、かなり目を引くので、行き交う人も思わず立ち止まって、眺めておられ、中には近寄って頭を撫でてくださる人もいらっしゃいます。

 

新しい会館に来て、間もなく半年になるのですが、スタッフが出社する前に会館に行き、玄関前を掃除すことが私の日課にもなりました。

そして、その掃除のとき、ちょうどグレートデンの親子像を会館前に置いた頃から、私はある変化に気付いたのです。

 

それは、毎日のように掃除しても、次の日には必ず目についていた、タバコの吸い殻をほとんど見かけなくなったのです。

以前は平均して、5つほど、吸い殻を拾っていたのですが、晴れた日などは、吸い殻がひとつも落ちていないこともありました。

 

最初はたまたまかなと思っていたのですが、明らかに吸い殻以外の小さなゴミも減っていたので、もしかして、お隣さんが掃除でもしてくれているのかなとも思っていたのです。

 

 

そんな折、早朝からセレモニーのご依頼があり、私は朝の5時に会館に到着したときのことでした。

玄関のシャッターを開け、電気をつけてから、私が更衣室でスーツに着替え、ほうきとチリトリを手に掃除をしようと玄関先に向かったとき、会館前のグレートでん親子の頭を撫でているおばあさんの姿が目に入ったのです。

 

かなり、小柄なおばあさんで、年齢は80歳をかるく超えているように見えました。

そのおばあさんの腰には大きな桃の缶詰の空き缶が、ヒモの巻かれており、手にゴミばさみを持っておられました。

 

おばあさんはグレートデンのお父さん、子供の順で、頭を撫でてから、会館前のゴミを拾い集め、腰の空き缶に入れて立ち去っていったのです。

 

季節的に、まだ薄暗い時間帯でもあり、私は最初、失礼ではありますが、汚れた衣類を身に纏ったそのおばあさんを不審者の類に感じたので、声をかけるタイミングを逃してしまったのです。

 

我に返り、私は駆け寄るようにして、おばあさんに「おはようございます」と声をかけました。

私に声をかけられたおばあさんは、ビクっと体をさせた後、ゆっくりと顔を振り向かせました。

 

不安気に私の顔を見つめているおばあさんに、私は会館を指さしながら「あの・・・僕はここ者なんですけど、先ほど、前のゴミを拾ってくださるのが見えたので・・・なんといいますか、ありがとうございます」と伝えたのです。

一呼吸置いて、おばあさんは「ああ・・・ここの人・・・そんなんお礼言わんでもよろしいのに」と笑顔になられて言われました。

「いえ。最近、会社の前のゴミが減ってるなって思ってたんですよ。もしかして、毎日、掃除してくれてるんですか?」と私は訊ねたのです。

 

「ええまあ・・・好きでやってることなんで・・・」と照れくさそうに笑ったおばあさんに「なんて言っていいのか・・・ありがとうございます」と私は深く頭を下げました。

そのときです。

おばあさんがゴミバサミを落としながら両手で私の顔をはさむようにして「頭なんか下げたらあかん。未来ある人間は簡単に頭下げたらあかん」と厳しい表情で言ったのです。

正直、顔を持たれて驚いた私ではありましたが、おばあさんが、そんな私に言ったのは「足が悪いからリハビリのつもりで始めたことなんですわ。だから自分のためにやってるだけなんやし頭なんか下げんでええ」と先ほどとはうって変わって菩薩のような優しい顔で言いました。

「はあ・・・」と面食らった表情の私に、おばあさあんは続けるように「おたくみたいにこれからがある人達の役に少しでも立つことが、私みたいな先の少ない人間の喜びなんです。だからお礼なんて言わんとって」と言い、私の顔から手を離されたのです。

「はい」と飲み込むように返事した私を見て、おばあさんは笑顔のままゴミばさみを拾い、そのまま振り向いて立ち去っていこうとしました。

 

なんとなく、キツネにつままれたような感覚の私は茫然とおばあさんを見送ったのですが、おばあさんは数歩、歩いたところで、もう一度振り向き「私はな、92歳になりますねん。あとどれくらい生きれるかわかりゃあしませんけど、続けるだけ続けますさかい、よろしゅう(よろしく)頼みまっさ」と言葉を残し、歩道のゴミを拾いながら歩いていかれたのです。

 

おばあさんはゴミを拾うときに、唱えるように小さな声で「罪滅ぼし罪滅ぼし」とつぶやいていました。

 

私の倍以上の年齢のそのおばあさんが、どのような人生を歩んでこられたかは、私にはわかりません。

しかし、私の三分の1にも満たないおばあさんの背中からは、何ともいえぬ人間の重みを私は感じたのです。

 

いつか、あのおばあさんとゆっくりお話がしたいなと、私は思っており、近いうちに、早起きして、一緒にゴミを拾うつもりです。

 

お話を聞かせてもらうことが出来れば、またこのブログで、紹介させてもらいます。

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一

 

 



 

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