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亡きペットを抱いて歩く道

昨日のブログでも少し触れましたが、亡くなったペットを抱いて歩くという行動は、その飼い主さんとペットにしかわからない別れの儀式である場合があります。

残酷な表現ではありますが、人間でもペットでも斎場に入ったとき、次に出てくるのは骨の姿に変わってしまいます。

それを理解してるからこそ、呼吸をやめたペットを胸に抱きながら『語りつくせない数々の思い出を噛み締め、先立ったペットの姿を自分の目に焼き付けておられる』のかも知れません・・・

 

動物愛護師の資格を持つTさんも、常に生活を共にしていた愛猫ちゃん亡くなったとき、そのようにされた一人でありました。

 

その日の深夜近く、この日最後のご依頼でもあったのはTさんの愛猫ちゃんのセレモニーでありました。

 

予約された時間ぴったりに愛猫ちゃんを抱いて会館に入られたTさんは、出迎えた私に「予約していたTです。よろしくお願いします」と穏やかな口調で言われた後、頭を下げて挨拶をされました。

 

歩いて会館に来られたTさんに、私はお悔みを告げた後「あのTさんお車はどこにとめられたんですか?」と訊ねました。

Tさんは「コインパーキングに・・・」と控え目な笑顔でお答えになられたので「すいません。お電話でお伝えするのを忘れていましたが、会館には駐車場がありますんで、そちらにとめてください」と頭を下げながら言いました。

 

しかし、Tさんは、私のその言葉に首を横に振りながら「いえ。少し遠くのパーキングにとめたんで構いません」とお答えになられたのです。

 

「少し遠く?とはどこのパーキングにとめられたんですか?」と訊ねた私にTさんは「中環沿いのコインパーキングです」と少しうつむきながら言われました。

 

中環とはプレシャス会館のある国道163号線から車で5分ほど走った場所で交差している国道中央環状線のことであり、そこからなら徒歩で20分ほどかかる距離でありました。

Tさんは車でプレシャス会館を通り過ぎ、中環まで車を走らせ、その近くのコインパーキングに車をとめ、歩いて会館に来られたのです。

 

不思議に思った私は「中環?・・・ですか?なぜ、わざわざそんな遠くにとめられたんですか?」とTさんに訊ねました。

Tさんはうつむき加減のまま、少しだけ目を潤ませて「・・・この子(愛猫ちゃん)を抱いて・・・少しだけ歩きたかったんです・・・」とポツリと言われたのです。

 

そんなTさんの返答に私は瞬時にその想いを理解したのですが、同時に優しく胸に抱いた愛猫を見つめているTさんの姿を見て、思わず胸が詰まり、言葉を失ってしまったのです。

 

そんな私を気遣うようにTさんは「すいません・・・変な行動をとって」と頭を下げられたので「いえいえ。こちらこそ、そのような思いであられたのに無神経なことを言ってすいませんでした」と私も頭を下げてお詫びしました。

 

そして、「こちらにどうぞ」とTさんをセレモニーホールに案内し、私とTさんは夜の静けさに包まれた会館で愛猫ちゃんのセレモニーを始めたのです。

 

Tさんの愛猫ちゃんのセレモニーが無事に終わった頃、日付は変わり、Tさんの胸に抱かれていたのも小さなお骨壺に変わっていました。

 

 

愛猫ちゃんのお骨壺を大切そうに抱いたまま「お世話になりました」と礼儀正しく挨拶をされて会館を出ようとされたTさんに「あのTさん・・・」と私は声をかけました。

「はい?」と返事をされたTさんに「あの・・・なんて言いますか・・・帰りも歩きたい心境ですか?そうであるなら構いませんが、もし、そうでないなら車でお車をとめられたパーキングまでお送りしますが・・・」と私は控え目な口調で訊ねたのです。

 

しばし、目を閉じて考えられるようにしたTさんは「・・・いいんですか?じゃあ・・・お言葉に甘えて」と照れくさそうな笑みを浮かべて承諾してくださったのです。

 

私はすぐに車を会館の玄関前に回し、Tさんを乗せ、中環まで走らせました。

車中でTさんは「実は車では近くだと思ってたのですが、実際に歩いてみたら結構距離があったんで、助かりました」と笑顔で言っておられました。

 

 

深夜の国道は空いていて、5分ほどでTさんが車をとめたパーキングに着き、Tさんと別れたのですが、私は一人で会館に戻る車中で、Tさんが歩かれた道を眺めるようにしてゆっくりと車を走らせ、その道のりをTさんがどのような心境で歩かれたのかを考えていました。

 

そして、行き着いた結論がブログの冒頭で書いたことであります。

 

もちろん、これは私の想像であり、そこには色々な想いや覚悟。それらが入り混じった他人には知り得ない複雑かつ大切な思いが存在しており、おそらく当人にしかわからないことであるはずです。

 

それはきっと遺された飼い主さと先立つペットにとって特別な時間であり、形式的な葬儀より大切な儀式なのかも知れません・・・

 

 

プレシャスコーポレーション

野村圭一



 

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大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

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