スタッフブログ―スタッフの日々、感じたことを発信します。

ペットの最後を看取る責任と愛情

先月の中ごろでありました。

会社に「初めまして。いつもブログを楽しく、ときには泣きながら読ませてもらっています。

大変お忙しい立場であると思いますので、本当に時間があるときでかまいません。一度、電話もらえませんでしょうか・・・」

と私宛てに摂津市のHさんという女性からメールがありました。

社のメールの管理は全て支配人が担当しているので、支配人からそのメールを私のPCに転送してもらったのでありますが、メールを読んですぐ、私は記載されていたHさんの携帯電話に電話をしたのであります。

電話は数回コールした後、留守番電話のアナウンスが流れたので私は「プレシャスコーポレーションの野村です。メール拝見させてもらいました。またお電話します」とメッセージを残しました。

Hさんから電話があったのは、その日の19時頃でした。

Hさんは歩きながら電話をされたようで、息を切らしながら「すいませんHです。こんなにすぐに電話くださると思ってなかったので」と声を弾ませながら自己紹介をしてくださったのです。

とりあえず、仕事帰りの帰宅途中ということでしたので、Hさんが帰宅される時間を確認し、あらためて私から電話をすることになりました。

電話でHさんは現在一人暮らしで末期癌の猫ちゃんと一緒に暮らしておられることを知りました。

Hさんが私にメールをくださったのは、病状の猫ちゃんの先行きを案じ、万が一のときの備えて自分が何をすればいいのか、私に助言をしてほしいという理由からでありました。

しかし、私は葬儀屋であり、医師ではないので、たとえ重い病気であっても猫ちゃんが頑張ってるときは、病院の医師の言葉のほうが重要だと感じ「病院の先生はなんと仰っておるのですか?」と訊ねたのです。

Hさんは「はい。先生は『もうやるべき治療はやってあげたし、手術に耐えれる体力も残ってないんで、あとは家でゆっくりさせてあげたほうがいいと思います』って言われたんで・・・」と悲しげに仰いました。

「それはいつの事なんですか?」という私の問いにHさんは「6日前です」と答えました。

察するところ、Hさんは、医師から回復の見込みのないと宣告をうけた愛猫の弱りゆく姿を、一人で見守りながら「今、自分が何をすべきか?」「今、何をしてあげれるのか?」を自問自答を繰り返し、6日間を過ごしたに違いありません。

電話越しのHさんの声からは孤独と不安に耐えながら、それでも愛猫のために何かしてあげたいという強い責任感と愛情が伝わってきました。

Hさんは「なんかあったときは、絶対にちゃんと(お葬儀や火葬)してあげたくって、骨も私が拾ってあげようって思って・・・・それで、いろいろネットで(ペット葬儀会社を)探してて、三日前にプレシャスさんのこと知って・・・・それで野村さんのブログを読んで・・・・いっぱい自分と同じような人がいるのも知って・・・気がついたらブログ・・・全部読んで・・・何かあったらここに頼もうって思って・・・・でも読んでるうちに・・・・どうしても野村さんと話がしたくなって・・・」

Hさんはときに声を詰まらし、とぎれとぎれになりながら、数分間を要して、そのことを私に伝えてくれました。

私は受話器を耳に押し当て、相槌をうつとき、距離感を感じる「はい」ではなく、あえて「うん・・・」という言葉を選んで話を聞き終えたのです。

「今、猫ちゃんはどういう状態なんですか?」と私は聞きづらいことではあったのですが、Hさんに確認をしました。

Hさんは「病院から戻った2日間は寝ながらでも、水は飲んだんですけど・・・今はもう何も口にしなくって・・・本当に息だけしてる感じなんです・・・毎日、仕事終わったら真っ直ぐ帰ってきてるんですけど、急いで帰ってきたくせに、ドアを開けて見るのはコワイんです・・・でも、今日もちゃんと生きててくれて・・・でも、今日は口も目も半開きになってて・・・」とそこまで言って声を出して泣かれました。

私もかける言葉が見つからず、受話器からHさんの泣き声だけが響いていました・・・

正直、本社からHさんがお住まいの摂津市まは車で10分ほどの距離でしたので、私はすぐにでも駆けつけることも考えたのですが、私は葬儀屋であり、ましてやHさんは一人暮らしの女性でありました。

自分の立場を弁える意味でも私は判断に迷いましたが、やはり現段階では私に出来ることはお話を聞いて少しでもHさんの不安を和らげることだけであると結論に至りました。

そのうえで「Hさん。辛い状況ですが、今、Hさんが出来ることは見守ることだけだと思います・・・逆にそれ以上のことなんて必要ないんですよ。ペットを看取ることは飼い主さんの責任と愛情なんです」と私は泣き続けるHさんに伝えました・・・

すこし間があり「・・・はい・・・わかりました・・・ありがとうございます」とHさんはこたえ、最後に「なにかあれば報せます。できれば野村さんにお願いしたいです」と言ってくださったので「そのときは私が責任を持って担当をさせていただきますと伝え電話を切りました。

電話を切った後も私は自分の判断が正しかったのかを考えていました。

私自身も少し動揺が残っていたので、猫好きのスタッフのF君に電話をかけ、Hさんとのヤリトリを説明しながら自分の判断が正しかったのかを確認しました。

F君が「その人は近くに身内とかいないんですか?」と質問があったので私は「九州出身の人やねん。就職で昨年の10月に猫と一緒に一人で大阪に出てこられて間もないらしいねん」とこたえました。

「う~~ん・・・辛いでしょうね・・・でも僕らが行っても実際、何も出来ないですしね・・・辛いとこですね・・・」とF君は同じように考えを巡らせた後「やっぱり、今はまだ出番じゃないというか、待つしか出来ないですよね・・・」と申し訳なさそうに言いました。

 

その翌日、Hさんから猫ちゃんが息をひきとったことを報せる電話がありました・・・

報せを受け、私はすぐにHさん宅を訪問しました。

ドアを開けてくれたHさんの目を充血しており、疲労困憊しきった表情から悲しみの深さが伝わったのでありますが、そんな中であってもHさんは電話をくれたことに対し感謝の言葉をくださったのでありました。

私はHさんに案内されるようにHさんの愛猫ちゃんが安置されている部屋に通されました。

私は合掌をしたあと、Hさんに許可をもらい猫ちゃんの体に触らせてもらったのですが、初めて目にするHさんの愛猫の体はまるで押しつぶされたと勘違いするくらい極限までに痩せ細っていて、その平らな腹部が闘病の過酷さを物語っていました。

私は祭壇を設置し、線香とロウソクに火を灯した後、猫とは思えないほど軽くなってしまったその体を抱き上げ丁重に祭壇に寝かせてあげました。

そして、後方にいらしたHさんを振り返り「Hさん。この季節なら2日は綺麗に状態を保ったまま安置できます。ご火葬を含むセレモニーはHさんの心の区切りが着いてからでもかまわないので、その時間を最後のお別れのお時間にあてることも出来ます。ですので、そのうえで、日程を決めてもらっても構いませんよ」とお伝えしました。

Hさんは涙ながら「せめて、今日一日は一緒に居てあげたいので、明日の夜でもいいですか?」と質問されたので「わかりました。明日、私が責任を持って担当をさせてもらいますので今日は一緒に過ごしてあげてください」とこたえました。

その後、祭壇の前でHさんから一時間ほど、猫ちゃんのお話を聞かせてもらい、幾分かHさんが落ち着きを取り戻されたのを見計らって、私はHさん宅を後にしました。

翌日、私は予定の時刻に再びHさん宅を訪問し、セレモニーを執り行いました。

祭壇にはHさんが用意してくださったたくさんのお花が飾りつけてあり、生前に猫ちゃんが大好物だったマグロの煮つけが供えてありました。

私は猫ちゃんに読経を唱えさせてもらいHさんと二人で御焼香をあげ、その後、Hさんのハイツから程近い淀川の河川敷の通りに移動してHさんが見守る中、ご火葬を執り行いました。

お骨あげは自宅でされることを希望されたので、私とHさんはそのまま火葬車でHさんのハイツに戻り、祭壇を設置していた部屋でお骨あげを執り行いました

大切そうにお骨を一つ一つ丁寧に骨壷に納められるHさんの姿からは、猫ちゃんに対する愛情が感じ取られ、真横でその光景を見守っていた私の胸に熱いものが込み上げてきたのでした・・・

 

全てのセレモニーが終わり、ハイツの玄関先まで見送ってくださったHさんが「野村さんのとこのホームページにあったガラスのメモリアルグッズ作りにいこうと思ってるんですけど、あれは野村さんが教えてくれるんですか?」と訊ねられたので「いえ。あれは専門の職人さんがやってくれるんです」と返事をしました。

「そうなんですか・・・」とHさんが少しだけ不服そうに言われたので「仕上げはプロの職人さんじゃないと綺麗にできないんですよ。ダメなんですか?」と訊ねたところ「いや・・・できたら野村さんに一緒に作ってほしいなって思ったんで・・・」とつぶやくように言われました。

「実は、Hさんと同じようにセレモニーを担当した人にメモリアルグッズの作製してほしいと希望される人は多いんですよ。ですので私をはじめスタッフは皆、職人さんから習って練習してるんですが、私って本当に細かい作業は苦手で、何回練習しても綺麗に作れないんですよ」と私は弁解しながら携帯電話を取り出し過去に自分が作製を試みた作品の画像をHさんに見せました。

画像を見たHさんは「綺麗じゃないですか。カワイイですよ」と予想に反してお褒めのお言葉を下さったので、私は「これ何の形だと思います?」と訊ねました。

Hさんは「雫(しずく)か・・・ひょうたん?・・・ですか?」とおそるおそる私の顔を覗き込みながらこたえました。

「いえ。これは真珠のように丸くしようとした結果、こうなったんです」と正直に言ったところHさんは噴出すように笑っておられました。

そして「でも、これ数珠にするなら無理だけど、ネックレスみたいにこれ単体でしたらカワイイと思いますよ」と気遣ってくださいました。

「でもねHさん。これはネックレスじゃなくて数珠にするつもりで作ったんで・・・」と私が顔を赤らめて言ったときHさんは両手で口を押さえながら体を震わして笑っておられました。

 

Hさんは49日が過ぎた頃、遺骨をプレシャス会館に納骨することを予定されており、そのときにメモリアルグッズも作製すると言ってました。

そのときも立ち会うことを約束し、Hさんの自宅を後にしたのですが、お電話をくださってから、ずっと泣いてらしたHさんに対し、自分の無力さを痛感してた私はHさんが最後に笑顔を見せてくれたことで少しだけ救われた気持ちになりました。

 

納骨日のご予定は五月の連休であります。

そのときにHさんがプレシャス会館を訪れたときは、少しは元気を取り戻しておられるかもしれません・・・

 

その事を切に願っております。



 

大阪 ペット葬儀・火葬に関するお問い合せはプレシャスコーポレーションまで

大阪本社 大阪府守口市菊水通3丁目7-9

ペット葬儀・火葬のご依頼はフリーダイヤル:0120-982-660

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