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ペット火葬 大阪の現状

大阪市鶴見区のマルチーズのJちゃんの葬儀と火葬のご依頼がありました。

ご指定の時刻にご依頼者様の自宅に到着し葬儀を執り行った後、自宅前にてご火葬をさせていただきました。

ご依頼主さんは50代の女性で、お一人暮らしの方でありましたが、ご火葬が始まって10分ほど経過したとき、ご依頼主さんが玄関から携帯を片手に出てこられ「すいません。いったん火葬を中止していただけますか?」と仰られました。

思いもせぬ申し出に、私は少し戸惑いましたが「はい。わかりました」と言いながら火葬炉のスイッチを切りました。

私は依頼主さんのほうを振り向き「今、電源を切りました。あの・・何か問題でもありましたか?」と質問をしました。

依頼主さんは、申し訳なさそうに「いえ、今、息子に電話して、家の前で火葬してるって言ったら、『家の前?どういうことや?今からそっち行くから、火葬を止めてもらって』って言うもんで・・・私の説明がいかんかったのかしら?」と困惑気味に仰られました。

私は「おそらく息子さんは移動火葬車のことをご存知なかったのではないでしょうか?」と見解を述べました。

「なんか、家の前でトラックの後ろで火葬してるって言うたんですけど息子は『家でペット火葬するって、そんなアホな話聞いたことない!今から行く』って言うもんで・・・」と不安な顔のまま依頼者さんは口元を抑えながら言いました。

「きっと息子さんはお母さんの説明で今の状況を把握できなかっただけですよ。直接、火葬の現場を見られたら納得してくれますよ」と励ますように言いました。

息子さんは生駒市の会社の寮で生活をされてるらしく、お母さんからペットの訃報と自宅火葬の話を聞いて車でこちらに向ってるようでありました。

私は、火葬炉の電源を完全に切った状態で依頼者さんの自宅で息子さんが来られるのを待ちました。そして1時間ほどしたとき、玄関の扉が勢いよく開き息子さんと思われる体格のいい20代の青年が入ってこられました。

私は「このたびは、お騒がせして申し訳ありません」と頭を下げました。

息子さんは無言で会釈し、依頼者さんが居るキッチンに向かいました。

扉が開いた音を聞きつけ依頼者さんがキッチンから顔を出され、息子さんに「早かったな。表に止まってた車で(火葬を)やってんねんけどあかんかった?」と尋ねました。

息子さんは「というか、あれ(火葬車)って専門の車ですか?」と私に聞かれたので「はい。ちゃんと認可のあるペット専門の移動火葬車です」と答えました。

息子さんは力が抜けたようにソファーに座りこみ「母ちゃんの説明やったら、家の前でトラックの荷台でドラムカンか何かで燃やしてるみたいに聞こえたで・・・」と困ったような笑顔で言いました。

依頼者さんは「お母ちゃんはちゃんと説明したやん。トラックの後ろが火葬部屋に改造してる車やって」と息子さんの隣に腰掛けながら言いました。

息子さんは呆れたように笑いながら「そんな明確に言うてなかったやん!『ようわからんけどトラックの後ろで火葬してはるで』って言うから、普通に家の前で火炊いて燃やしてるって思ったやん」とため息交じりで仰りました。

私は二人の会話に割り込むように「すいません。私が電話を変わって説明すればよかったんです。お母さんくらいの女性の方は、機械の専門用語もご存知ないし、火葬車のことを電話で説明するのは難しいと思います」と言いました。

息子さんは、笑って「いえ。こちらこそすいません。なんか中断させちゃって」と言って立ち上がり、「今、(火葬の)途中なんですよね?J(ペットちゃんの名前)も可哀想なんで、すぐに再開してもらえますか?」と私の顔を見ながら仰ったので「はい。わかりました」と私は立ち上がり表に出ました。

私は火葬炉を再稼動し、火力の調整をしているとき、息子さんが出てこられ「こんなのがあるんですね。知らなかったです」と火葬車を珍しそうに見ながら言いました。

「そうですね。まだまだ移動火葬車は市民権を得ていないというか広く認知されてないのがペット火葬における大阪というか国内の現状ですね。でも、慣れ親しんだご自宅でペットの火葬ができるという点では画期的なもだと思いますし、今後、人口密集地の都心を中心に定着していくと思います」と答えました。

息子さんは関心されたように頷き、私は続けるように「昔なら、まだ大阪も土がある場所がたくさんあったので、公園や土手なんかに埋葬してた時代もあったんです。今は埋葬するような場所もないですし、何より、それって基本的には法律違反になるんですよ。だからといって役所に引きとってもらって生ゴミと一緒に焼却するのは可哀想ですよね。ですので私たちみたいな会社があるんです」と説明しました。

「確かにゴミ扱いは可哀想ですね」と火葬炉を見ながらポツリとつぶやきました。

「はい。ペットと言っても、家族と同じですからね。最低でも個別で火葬してあげて、飼い主さんに骨を拾ってあげてもらいたいですしね」と私は言いました。

息子さんは、あらためて私に向き合い「このお仕事ってすごく、やり甲斐があるって言うか、飼い主さんにとってもペットにとっても良い仕事ですよね」と真剣な面持ちで仰られました。

私は「そうですね。もちろんペットの死という現実に立ち会う悲しい仕事ではありますけど、飼い主さんと同じ気持ちで弔いをしますし、短時間で飼い主さんと心が通うという意味では、素晴らしい仕事だと思っています。ですので、やり甲斐はものすごくあります。それに心から『ありがとう』って言ってもらえる仕事なんて、そうはないですからね」と言った私の言葉に息子さんは深く頷いておられました。

その後、息子さんに火葬炉の仕組みや装置の説明をし、30分後、無事に火葬は終了しました。依頼者さんと息子さんの手でお骨あげをしていただき、Jちゃんの遺骨は依頼者さんの自宅で保管されることになりました。

仕事を終え、帰るときに息子さんが「いろいろお世話になりました」と頭を下げてくださり、私も運転席から頭を下げました。

後日、依頼者さんから、私宛に、火葬を中断したお詫びと、愛犬の理想の弔いが出来たことへの感謝と御礼の手紙が届きました。

そして手紙の最後に「息子がペット葬儀の仕事に興味を持ったようです」と書いてありました。

手紙を読み終えた後、人柄も良い息子さんのことですし、もしかしたら、いつの日か、本当に息子さんがプレシャスコーポレーションのスタッフに加わっているかもしれないなと感じた私は、思わず笑顔になりました。

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