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「妙な感覚」命より大切な愛犬を探して 8

バースちゃんの最終目撃地点であるパチンコ屋に、私はMさんの運転する車で向いました。

 

私は助手席で地図を広げ、その地点から半径5キロの範囲にチェックをつけたのですが、これはNさんからから捜索するにあたってアドバイスしてもらったことでありました。

 

猫と違い、犬は移動範囲が広いので、捜査網を広げるように、先に遠くから捜索し、徐々にその網を狭めていくのが有効なのだそうです。

 

私はその旨をMさんに説明しながら「ですので、最後に目撃された場所を中心に捜索を始めます。僕も最初にその場所を見たいので、まずはパチンコ屋さんまで行ってください」と伝えました。

 

Mさんは「はい。わかりました」と元気よく返事されたのですが、その顔つきからは最初にあったときに感じた弱々しさが消えたおり、明らかに気持ちが前向きになられていることが伝わってきたのです。

 

そして信号待ちのとき、Mさんは独り言のように「私・・・ちゃんと会話してる・・・」とポツリと言われたのです。

 

私はそれが、どういう意味なのかわからなかったので「え?」と運転席のMさんを見て聞き返しました。

 

Mさんは視線を前方に向けたまま唇を噛むようにさせて「実は私、人付き合いが苦手というか、知らない人とは、あまり上手に会話できないんです。でも、野村さんはさっき会ったばかりなのに普通に話せてるから、そんな自分に少し驚いているんです・・・」と言われたのです。

 

そう言われ、私はMさんの自宅で探偵さんが来られたとき、(Mさんは普段から人と接することが苦手な人なんじゃないのかな)と率直に感じたことは間違いではなかったんだと、思いながら「そうなんですか」と返事をしました。

 

Mさんはうなずきながら「初対面の人と普通に会話したのってどれくらい振りやろってくらいなんです・・・」と視線を落とされたので、私は何と言葉を返して良いのか迷い、一瞬黙り込んでしまいそうになったのです。

 

しかし、ここでの沈黙は、前向きになってる気持ちに水を差しそうな感じがしたので、「いや、僕、根っから脳天気な性格なんで基本バカなんですよ。だからじゃないですか?」と少しお道化て言うとMさんは笑いながら「いえいえ。バカではないですよ野村さんは・・・私のような見ず知らずの人間の犬のためにこうやって来てくださったんですから」と言って、また目を潤ませたのです。

 

そして、パチンコ屋に向かうまで、時間にして10分ほどの間、Mさんはご自身の性格のことや、バースちゃんが心許せる1番の存在であり、自分の命より大切な家族であることをお話してくださいました。

 

私は日頃からペットを大切にされている多くの飼い主さんと接する仕事をさせてもらってることもあり、ペットはペットではなく、掛け替えのない家族だと思っておられる方達を大勢見てきたのですが、Mさんは、そういう方達と同じでありながら、また、違う強い想いをバースちゃんに持っておられるように感じたのです。

 

バースちゃんは元々、仔犬のときにMさんのお父さんが連れてきた犬であったそうで、名前の由来は大の阪神タイガースファンであったお父さんが、タイガース史上最強の助っ人と言われたランディ・バースの名前から付けたということでありました。

 

お父さんはとても優しい方だったそうで、Mさんはお父さん子だったそうなのですが、そんなお父さんは数年前に病気で他界してしまったのです。

 

その悲しみとショックは計り知れないほど大きなものであったそうなのですが、Mさんはそれ以来、お父さんの代わりにバースちゃんの世話をされるようになったそうです。

 

もちろん、それ以前もMさんはバースちゃんをかわいがっていたのですが、自分と同じようにお父さんのことが大好きだったバースちゃんの存在はお父さんを喪った悲しみを分かち合える存在でもあり、Mさんにとってそんなバースちゃんはそれまで以上に掛け替えのない存在になっていったのです。

 

それに、これは私がMさんと話していて思ったことであるのですが、Mさんはバースちゃんに亡き父の想いを重ねておられるのではないか・・・そのように感じたのです。

 

そして、そのような話しをMさんとしていると、Mさんが「ここです」と言って、国道の路肩に車を止め、私が視線を前に移すと、そこには幹線道路に面した大きなパチンコ屋さんがありました。

 

私とMさんは車から降り、その場でもう一度、バースちゃんが目撃したガードマンさんの話をMさんから伺いました。

 

私はバースちゃんが最後に目撃されたその場所に立ち「そのとき、バースちゃんはどっちを向いていたか聞きました?」と私が聞くと、Mさんは「あっちです」と西の方向を指差し「そして、そのまま国道ではなく、歩道を通ってあっちの方向に歩いて行ったとが教えてくれたんです」と言われたのです。

 

「じゃあ、Nさんから指示があったように、ここから5キロ先に向い、そこで聞き込みを開始しましょう」と私は言って、Mさんと車に戻りました。

 

そして、パチンコ屋さんから西に向ってすぐ、JRの線路を超える高架が見え、その高架の手前の信号に差し掛かったときでありました。

 

私は説明のできないような耳鳴りを伴う妙な感覚になり、「車を止めてください!」とMさんに停車を命じたのです。

 

Mさんは驚いたようにブレーキを踏み、車を高架の前で側道に寄せて停車させてくれました。

 

「どうしたんですか?」と驚いたように訊ねたMさんに「すいません。なんかこの高架が気になるんです」と説明しました。

 

「え?何か感じられたんですか?」とMさんは、さらに訊ねられたのですが、私は半信半疑のまま「はあ」と曖昧な返事をし、車からおりて高架を見上げたのです。

 

 

ブログのスペースが無くなりましたので、この後のお話は次回に紹介させていただきます。

 

 

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野村圭一

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